2026.05.13
今からさかのぼること44年前、渡英先のオールドスクールで2週間のピアノマスタークラスに参加、そのラストステージを務めたことを最後に、真夏の日本に帰国、まだ独身だった私は暮らしを支えるために昼にピアノをさらうために働く時間帯を夜に定めてウェイトレスの仕事をしていました。
そのホテルのレストランにはピアノが置いてあって、いつもピアノ奏者がスタンバイしていました。
ある日のこと、経営側の重役の方がふらりとお見えになって、「今日はピアノはおらんとね?(長崎弁で、「いないの?」) 」と仰いました。私は、「今日は休みのようですが、ご希望でしたら少し演奏いたしましょうか?」と言ってピアノで弾いた曲は 確かショパンのノクターンの2番だったと記憶は定かではありませんが、恐らく恐らくその辺りの名曲だったと思います。
演奏が終わってその方は「ある会合の例会ピアニストが今月いっぱいで辞めるので、あんた弾いてみんね!?」と有り難いお誘いをいただきました。
このような経緯でピアノ奏者として毎週月曜日のランチ時に約100名前後の会員の皆さんがお食事されている横でピアノのBGM演奏を始めて今年で43年目になります。やがて暫くすると別のクラブの会長からもお誘いがあり、毎週金曜日にも同様の演奏をさせていただいてこちらは22年目となります。
これまではただただ毎回の演奏に曲の準備や、会場によっては難易度の高い曲は弾けないということもあり、また同じ方々にお聞きいただくので毎回違う曲、それも様々なジャンルの曲を準備して演奏することはかなりの動力を要します。しかしながらこのような場をいただいていることに感謝を抱きつつピアノ奏者として活動を継続する喜びを感じています。
それでこれから折に触れて、演奏するプログラムをこのホームページでご報告させていただこうかな...と思った次第です。皆さんに音楽に更なる興味をお持ちいただければ大変うれしく思います。ただ、このWeb上では音源は公開できないので文字情報でお届けしたいと思います。
今週月曜日5月11日にはムソルグスキー作曲の「展覧会の絵」から抜粋で演奏いたしました。
例会時、皆さんお食事中なので消化に悪いかもしれない要素は極力避けて、穏やかだったり、軽やかで明るい、また静かで美しい旋律などを奏でるようにしています。
それで次のような抜粋にいたしました:
第2プロムナード 〜 古城 〜 第3プロムナード 〜 チュイルリーの庭 〜 第4プロムナード 〜 卵の殻をつけた雛の踊り
初めて「展覧会の絵」に興味を抱いたのは小学生の頃でした。習っていたピアノの先生に「展覧会の絵という曲は難しいの?」と訊ねたら、次の週には先生が楽譜をプレゼントしてくださいました(その時から実際に演奏するまでに半世紀以上過ぎてしまいました)。やがて自分でSCHOTT版の楽譜を購入して一つ一つの作品をさらいつつも、演奏するのはとてつもなく標高の高い山に登るような困難を感じました。2、3年に一度楽譜に向き合っては正式に演奏する勇気は持つことが出来ませんでした。 それが今回、何だか可能かもしれない...という感覚を弾いていて感じるようになりました。何が違っていたのかはわからないのですが、迷うことなく選曲して正式な演奏につなげることが出来ました。
弾いていて難しいと感じるパッセージも寝かせては取り上げ、また寝かせて...を繰り返すうちにだんだんと手が馴染んでくることを今回は強く感じました。これは今後、難易度の高い作品に向かう勇気をもたらすように思えます!
生徒の皆さんも今、難しいなぁ...と感じることがあっても焦らず地道に繰り返し研鑽を積んでいるときっと実を結ぶことでしょう! ともにいろいろな曲に挑戦していきましょうね (^o^)b