2022.10.18
「先生はなんでも弾けるんでしょ?」と聞かれる事があります。
「そんな!とんでもない!なんでも弾けるならピアニストになってますよ」とちょっと恥ずかしいかもしれないのですが、正直にお答えしています。
私もこんなに長く細々と練習を続けていても、なかなか思うように弾けないと溜息ばかりが出てしまいます。
それでも諦めずにレッスンを受け続け、アリンコの歩みでも時々は自分自身で褒めてあげなきゃ、と思ったり・・《イメージ通りに弾きたい気持ち》と《思うようには弾けない現実》に悶々としています。
でも!だから!
生徒さんの気持ちもわかるなぁ、と思っています。
「あーあ、めんどくさいけど練習しなきゃ・・でも難しくてなかなか上手く弾けないし・・あれ?練習してたら少し弾けるようになって楽しくなってきたかも?・・楽しいから次はカッコいいあの曲が弾きたいな!」誰もがそんな事を《4コママンガのように繰り返して》少しずつ演奏も上達していくのですから。
そんな気持ちがわかるので・・保護者様からお子様への「練習しなさい!」の言葉がけには余り効果がないだろうと思っています。
「めんどくさい→練習しよう→あとでやればいいや→やっぱりめんどくさい」など、みんな内なる声がいろいろあるわけで・・そんな《心の切り替えにも時間がかかる》のに、保護者様から練習しなさい!と言われたら《やりたくない気持ち》ばかりが膨らむのも致し方ないと思うのです。
勿論レッスンでは自宅練習がしやすいように工夫していますが、保護者様が心がけて「その曲、素敵ね!練習するとどんどん上手になるね!次はどんな宿題なの?あら、それもいい曲だね!また発表会ではどんな曲を弾くんだろうね?」と《嬉しい気持ち・楽しみが膨らむような言葉がけ》をしてくださる方が「練習しなさい!」のひとことよりも《ヤル気アップ》につながるだろうと思っています。