2023.06.14
先週の「東京ピアソラランド」のコンサートに続いて、2週続けて素晴らしいコンサートを聴くことができました。
今週6月10日に白寿ホールであった「スタイナート・ジャパンツアー2023 10周年を迎えて」です。
スタイナートを開催していらっしゃるのはチェリストの谷口賢記先生です。
毎回さまざまなゲストを招いてピアノトリオの魅力を伝えていらっしゃいます。
コンサートでは知っている曲を聴くのも楽しいですが、初めて聴く曲にはとても興味が湧きます。今回初めて聴いたルーマニアの作曲家G.エネスクの「遠くのセレナーデ」、6分ほどの短い曲でしたが、独特の民族性を感じた美しい曲でした。
圧巻はA.シェーベルクの「浄められた夜」!
シェーベルクの曲というと、無調、12音技法が有名で難解な音楽という印象が強いですが、そんなイメージをくつがえされました。
この曲は、デーメルの詩の内容に基づき作曲されています。30分ほどの曲の中に、森の中での男女の深刻な心の描写、そして最後はその男女が心を通わせて温かい気持ちで終わるという展開が描かれていました。
さまざまな心の葛藤、複雑な気持ちが表現される中で、身体が一瞬冷たくなったり風が吹いて来るのを感じたりと不思議な肌感覚の体験をしました。
音楽でこんな体験は初めてで、現実からタイムカプセルでどこか違う世界へと連れて行かれたような気がしました。
コンサート後もしばらく別世界に漂っていました。
チェリストの谷口賢記先生は私の教室で毎年、生徒とのアンサンブルを披露するアンサンブルコンサートをお願いしている先生です。
こんな素晴らしい谷口先生と1年に1回アンサンブルできることを生徒たちは本当に楽しみにしています。
今年は12月17日に開催します。私も谷口先生との共演でミニコンサートをやるつもりなので今から何を弾こうかとワクワクしています。
これからも谷口先生の益々のご活躍をお祈りいたします✨