2015.11.19
今日、街で耳にした発言に辛くなりました。
ちょうどニュースで流れていたパリの同時多発テロ事件。
「怖いわね。
あの人たちと私たちは違うのよ。
自爆なんて考えられないわよね。
神さまで頭がいっぱいなのよ」
フランスでは、ニュースで自爆テロのことを「カミカゼ」と呼んでいます。
ほんの70年前、私たち日本人は「天皇万歳」と言って死んでいきました。
もし、私たちがアフガニスタンや、パレスティナに生まれていたら?
故郷が無残に破壊され、無人機によって父母、兄弟が殺されたら?
未来に何の展望も見出せないとしたら?
そんな状況下で、私たちの息子がテロリストにならないと断言できるのでしょうか。
無知と想像力の欠如。
その結果もたらされる不寛容の社会。
そして憎悪の連鎖。
その憎悪の連鎖に抗いたいと
たとえ叶わないとしても、声をあげたいと思っています。
11/16の「国際寛容デー」に際して
アナン国連事務総長が寄せたメッセージ(抜粋)をご紹介しておきたいと思います。
「寛容とは、人間の多様性に積極的かつ前向きに関わることであり、この多民族・多文化社会において民主主義の根本原理のカギとなるものです。
草の根レベルで不寛容や排除と戦うことが、世界的不寛容に打ち勝つ唯一の方法です。
不寛容はしばしば恐怖に根ざしています。
未知のもの、自分と違うもの、他者に対する恐怖です。
このような恐怖の根源には無知と教育の欠如があります。
対話なくしては、文化的多様性はおびやかされます。
対話なくしては、社会のつながりそのものが危機に瀕します。
対話なくして 平和をありえません。」