2014.05.16
あるいは「憲法9条」を理想主義、と一蹴しますか?
これは理想ではなく、戦争を体験した方方の智慧の結晶です。
二度と大きな戦争で人々が傷つけ合うことがないように、
先人が考えに考え、練り上げた、平和を構築するための道具です。
これを安易に捨てる、ましてや憲法解釈と言う手段によって無理矢理にねじ曲げる。
許しては成らない事だと思います。
現憲法について、アメリカからの押しつけという人がいますね。
本当にそうでしょうか?
最近の研究では、GHQ案が出る前、日本国内にはすでに非常に民主的な「憲法研
究会」の案があったことが確認され、これとGHQ案との近似生も指摘されていま
す。そして、新憲法公布にあたり、もちろん一部には反対者もいたでしょう、け
れどもそれ以上の多くの戦争体験者によって肯定的に受容された事も事実です。
「押しつけ」という一言で、思考停止してよいのでしょうか?
人と言うものは、自分の馴染んでいる思考方法をとる方が安心するようです。
「領土が侵略される、戦争で国を守るのだ!」
たしかに分かりやすい、正直で自然な、
でも、見方を変えるとなんとも動物的な感覚です。
そして、その思考方法が何をもたらしたか?
20世紀の歴史をみれば明らかではありませんか。
パラダイムシフト。
いい加減、私達は、この思考方法に決別し、
新しい思考方法を探る時期にきているのではないでしょうか。
私達が率先して新しい紛争解決の姿を、世界に向けて示す。
これこそが真の「積極的平和主義」であり、
憲法9条を育ててきた私達にこそできる
最高の平和貢献だと確信しています。
(おわり)