2024.04.15
☆二分音符☆
音符の名前。4分の□拍子ではイチニ、と伸ばすが、2分の□拍子では一つに数える。レッスンで覚える時は「今は二つ数えていてネ。」と最初はお茶を濁さなければならない。詳しい説明は長々となり、混乱を招いてしまうかもしれない。
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音符の名前はややこしいですね。「二分音符は二つ伸ばしてね、これは四分音符、ハイ、でも4つじゃなくて一拍よ。」そして「ハイ、八分音符は?長さはどう?分かる?」という強迫パターンのレッスンは避けたいものです。
二分音符は全音符を二つに分けた長さというところがポイントですが、小さい生徒さんだととりあえずしばらくは四分音符がイチ、二分音符がイチニ、全音符はイチニ、サンシ、ということで進んで行くことになります。
それは、初心者のテキストは四分の□拍子の曲がほとんどだからです。しかし、しばらくすると二分音符が1単位の(フタツと思っていたのにイチ、になってしまう)二分の二拍子という曲に出くわすことになります。(二分音符をタン、四分音符をタタ、で乗り切ります)
さてこの二分の二拍子には、見かけが四分の四拍子と同じという罠があります。それではなぜわざわざ二分の二拍子という表記が存在するのか?二分の二拍子の曲の特徴を見てみましょう。
🔷ベートーヴェン作曲ピアノソナタ《月光》第一楽章 二分の二拍子
左手にたくさん出てくる二分音符を一拍と数えてぐっと推進力を高めることで、四拍子でとるよりもゆったりとした中にもうねりのような緊張感が生まれます。(画像参照)大きな振り子がゆっくり右へ左へと振れるように息の長い音楽運びが必要とされます。この曲は弾く速さが人によって様々でかなり開きがありますが、どんなに遅いテンポでも四分の四拍子にならないように気を付けます。
🔷バッハ作曲《ガヴォット》二分の二拍子
ガヴォットとは舞踊のひとつの分野のことです。必ず二分の二拍子で書かれ、その踊りの特徴と結びついています。リズムは強拍と弱拍で音の重さが違い、ジャンプする踊りの動きと心の喜びがその二分音符単位のリズムに反映されています。四拍子でとると、踊りの振り付け自体が違うものになってしまいます。
🔷グリーグ作曲《パック》(妖精)二分の二拍子
小さい妖精が飛び回る軽やかさを、二分音符一つに対して4つの音符をパラパラと弾くことで表現します。四拍子で数えてしまうと重たくなってしまいます。
このように二分音符をイチ、ととるか四分音符をイチ、ととるかで曲の雰囲気が激変します。拍子を把握することは大事ですね!
東区健軍ハートピアノ教室