2023.12.30
《おもちゃのチャチャチャ》は日本の有名な童謡です。
チャチャチャとはスペイン語。キューバ由来のダンス音楽で♩=100くらいの速すぎず遅すぎずのノリやすいテンポです。4拍子なので、1.2.3.4→1.2.3.4→1と、1に戻るときのリズムがチャチャチャ、と聞こえるところからその名が付いたと言われています。
スペイン語のチャチャチャに《Que Rico Vacilón》“楽しいパーティー”という意味の曲があります。〝バシロン♡クェリコバシロン♡チャチャチャ“という歌詞がリズミカルで調子がよく、何度も繰り返され踊り出したくなります。
そんなウキウキ形式のチャチャチャでできている《おもちゃのチャチャチャ》の作詞はなんと野坂昭如。当時日本ではチャチャチャが流行っていたといいますから、もしかして《Que Rico Vacilón》を聴いていらっしゃったのかしら…?みんなが寝静まったらおもちゃが箱から出てきて踊りだす、というくるみ割り人形を思わせるメルヘンな歌詞です。
作曲は越部信義。世界・ふしぎ発見のテーマ曲やサザエさんの登場人物のキャラクター音楽を始めテレビ、舞台、校歌、そして童謡と幅広く活躍した作曲家です。《鈴割りチャチャチャ》《玉入れマンボ》といった《おもちゃのチャチャチャ》に似たネーミングの作品が他にもあります。
さて社交ダンスのチャチャチャは大人っぽい踊りですが、《おもちゃのチャチャチャ》はレッスンでもリズム練習には必ず登場する、生徒さんが大好きな可愛い曲です。リズムが楽しいというのはもちろん、夜寝ている間におもちゃが踊っているという歌詞も、子どもの想像力をかきたてるようです。
チャチャチャのところでカスタネットをカッカッカッ、と鳴らすのが楽しくて「せんせー、もういっかいするぅ。」とリクエストがきます。
リズム打ちは身体も動かしながら空間全体を使って拍を感じると効果的です。更に打ったあと上向きに感じることはとても大事なこと。ピアノを弾く時の洗練された音楽表現に大いに役に立ちます。
さあ今年もよい子にはサンタさんがおもちゃを持ってやって来たでしょうか?今頃楽しく遊んでいるのかな?
息子にまだサンタさんが来ていた頃、この曲の歌詞の
“みんなすやすや ねむるころ”
のところがどうしても
“みんなすやすや ねむくろお”
としか歌えなかったことが懐かしく思い出されます。
東区健軍ハートピアノ教室
追記…幼児時代の息子の言葉もローマ字にして並べ替えると元の言葉にちゃんとなっています。
NEMUKURROO→NEMURUKORO