2023.02.28
遺跡の壁画には、動物の絵と共に記号のような図形も描れています。何千年も昔から、人は伝えたい何かを表わす記号を使っていました。
音楽は、楽譜という記号が考え出されてから、後世に作品が残せるようになりました。我々が名作を弾いたり聴いたりできるのは、楽譜という記号のおかげです。
さて、読み書きができなくても言葉がしゃべれるように、楽譜が読めなくても即興や耳コピなどでピアノを弾くこともできます。しかし耳コピで弾けるようになっても、いつも練習していないと忘れてしまうので、やはり楽譜は読めた方がいいと思っています。
レッスンで、まだピアノを始めたばかりの生徒さんに、ピアノの鍵盤と音符がすべて書かれた表(写真参照)をお見せすると、必ず「こんなにたくさんの音符を覚えるなんてムリ!」とおっしゃいます。当然ですね。でも大丈夫。気が合いそうなお友達から少しずつおぼえていきます。
実はピアノを弾くには50種類以上の音符を読みます。(加線や♯シャープや♭フラット問題もあり本当はもっと多い)50人のクラスメートの顔と名前をいっぺんに覚えるのは大変ですね。でも、まずは席がお隣のお友達のお名前から、そして気が合いそうな人とおしゃべりしてその子の名前を覚えて…と、印象が深い順にだんだん覚えていくと全員を覚えられます。楽譜も同じです。
例えば最初にあの有名なまん中の“ド”。あとはド、レ、ミ~、ミ、レ、ド~など歌いながら感覚と一緒に覚えていきます。ト音記号やヘ音記号の名前は子どもだったらすぐに覚えてしまいますし、音符カードなどを使ってドレミを読んだり、音符のいく先をたどって模様で読んだりしながら何度も弾いて、だんだんと読める音符を増やしていきます。
洗濯表示マークの記号、天気予報の記号、星占いの星座の記号、元素記号、そして外へ出ればたくさんの交通標識、等々…。日常生活にもたくさんの記号が使われますが、私の思い出は小学生の我が子の手の平にマジックで星やらハートやらの記号をちっちゃーく書いたこと。緊張するイベントの日や、ちょっと学校に行きたくないな、という日に「これはお母さんがあなたを“好き”っていう印。」と言いながら記号を書いてパワーを送りました…。なつかしい記号の思い出です。
熊本市東区健軍
HEART PIANO ハートピアノ教室熊本