2013.02.04
上達の傾斜の角度はいつも同じではありません。
大きく二通りあると思います。少しずつ自分でも気が付かないうちに上達の坂を登っていて、ある日後ろを振り返ったらこんなに登っていたのか…と気が付く場合。もうひとつは壁が立ちはだかり、苦しみながら突破していく場合です。
前者は、少しずつでも積み重ねてピアノの音色や弾いている行動自体に喜びを見いだしていきます。とにかく、ながく続けていくことが大事です。 後者は苦しみながら階段をぐっと上がる時期です。壁をよじ登らなくてはならないのでピアノを弾くことを負担に感じる場面も発生します。
私は、将来のお仕事は音楽関係ではなくても是非ピアノのある人生を送ってほしいと思っていますので、子ども時代の壁は時には必要だと考えます。実際、伸び悩んだ時にぐっとがんばるお子さんは必ず階段を登っていきます。ショパンやベートーヴェンが弾けるように基本をしっかりしておくと、大人になって再開するときにスムーズです。ブランクがあってもけっこう指が覚えているからです。ポピュラーやジャズにも挑戦したり、違う楽器を始めてアマチュアオーケストラに入ったりするのも可能になり、楽しみの幅が広がります。
ただ、厳しさと達成感、そして楽しむ時間のバランスをうまくとらないと、苦しくなってしまうでしょう。子どもの可能性は無限なだけについつい欲張ってしまいがちですが、バランスは何においてもとても大事です。目指す高みと喜びは比例しますが、高みと苦しさも比例します…
そして講師の愛情のある励ましも必要です。生徒さんの置かれている状況(練習時間がとれない、他の習い事との兼ね合いなど)を把握するように努めたり、部活動などで忙しそうな時は練習のやり方を工夫してあげたり、悩みを聞いてあげたりとサポートします。
続く …
HEART PIANO ハートピアノ教室 heartpiano@s7.kcn-tv.ne.jp