2018.09.02
いつもお読みいただきありがとうございます。このページを訪問して下さる方の中にはピアノを習っている小学生のお母さまもいらっしゃるのでしょうか。
さて、夏休みといえばたっっくさんの宿題。当ピアノ教室でも、部活動での提出期限が早いのでもう出しました、とか、あとは自由研究のまとめだけ、などにぎやかな声が聞こえてきます。今日お話しするのは、私が子供時代一番困った(嫌いだった)【読書感想文】の思い出でございます。国語の先生なんかがこれを読まれていたら大変失礼!
【読書感想文】には、いくつかの厳しい書き方の決まり(掟?)がありまして…。(私が子供の頃情報ですが)
① あらすじだけをくどくどと書いてはいけない
② あらすじ→感想→あらすじ→感想、と交互に書いてはいけない
③ 最初に本の概要を全体の3分の1以内にまとめたら、後はすべて自分自身の考えを述べよ
④ 原稿用紙4枚~5枚くらいにまとめよ
おまけに推薦図書なんかがありましたが、あれは今の自分が読めば面白いのでしょうが、なかなか凡人の小学生の私ではどんなに逆立ちしても感動のツボが分からないのでした。 これが【読書感想.画】ならなんとかなるのです。絵はもともと抽象的なので、本から受けた印象をイメージにして一つの画面に表現するのはできる…。または”狐”の朗読にぴったりの曲をピアノでつけるとか。 "ダンテを読みて"みたいに音楽でイメージを表現するとか…。しょせん文才のないわたくしのただのたわごとでございますが。
しかし、今日ここに、この年になって意を決して挑戦したいと思います。 いざ、【読書感想文】!
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【読書感想文】
“狐” 新美南吉 を読んで 3年2組 HEARTぴあの子
文六ちゃんは一人っ子の小学三年生の男の子です。私はこの本の最後のページで涙が止まりませんでした。文六ちゃんのおかあさんが最初はからかうように言い始めたのが私もよく分かるし、終わりではそのくせ自分も泣いちゃうのも分かるし、文六ちゃんがはねとばした枕をそっとまたあてがうのもよく分かっちゃうし、そこに“小さい”枕ってわざわざ書いてあるのが泣けます。そしてとてもとても言葉では言えない自然とあふれる感情が出てきて涙が出ました。 おわり。
やっぱだめです。今までこんなに教室HPで拙文を垂れ流しているくせに。なぜ心が震えたかはもう痛いほど知っていて、「そうなんだもん」としか言えない。感動は感動としてそっとしておきたい。第九を聴きながら世界平和への講釈をされても嫌だなと思うのと同じくらい。
この本だときっと昨今の社会問題を取り上げて母子の絆みたいなところにつなげていくのが妥当かもしれない。でもそれは違う。嘘っぽい。それに大体もともとうまく書けている文章に文章で感想が言えない。傑作の歌曲の詩に感動したからといってその歌詞に感動のメロディをつけられないし、第九から受けた感動を作曲しろと言われてもできないはずだし…。
そこへ“狐”にちっとも感動しなかった息子が一言。 「どうせ才能ないんだから、今日書いた上記の文章1行目からそのまんまぜ~~んぶをその文六ちゃんの本の読書感想文にすればいんじゃね?」
現在地不明の場所に着地した今回でした(^^♪
HEART PIANO ハートピアノ教室 090-5478-1106