2016.11.16
夜の空気がきーんと冷えてくると星空がなんだか澄み切って見えてきます。熊本では残念ながらスーパームーン満月は見えませんでしたが秋冬は星を見るのにいい季節です。
何気なく天体の写真集をめくっておりましたら、見開きでひとつの天体の写真が載せてあり、その下にそれぞれの星が地球から○光年、という表記があります。
まず最初のページに登場したのは地球に一番近い月。近いといっても実際気軽に行ける所ではありませんが、月明かりは古来地球の歴史と共にありました。独特の趣を持っていて、音楽にも影響を与えています。はるかかなたに眺める月。所要時間は光の速さでなんと1.3秒。一瞬です。 月ってなんて近いお隣さんだったのかしら、と妙な親しみをおぼえました。
以下、太陽、金星、水星までは8分。火星13分、木星40分、土星80分。
ページをめくるごとに地球から遠くなる構成です。
シリウスまでが8.7光年、ひこ星16光年、織り姫25光年、オリオン座
天王星2万5000光年
海王星
アンドロメダ銀河254万光年・・・・・・・・・
月から最初の方はばっちり天体そのものの写真ですが、遠くなるに従って後半はだんだんぼんやりした画像になっていきます。
そして最後はダークマターのイメージイラストで締めくくられていて、そこで本を閉じてはっとして現実にもどりました。一瞬で何万光年の彼方から今の自分に瞬間移動してもどってきました。月から始まっていろいろな星を見ながら想像の宇宙時空に吸い込まれていたようです。
夜が来るのが恐ろしかった熊本のこれまでの日々を思うと、こんな静かで平和な夜にしみじみ幸せを感じます。 あの日は同じ夜空をヘリコプターが大音響で飛んでいくのを避難した車中から見ていました。
天体と音楽といえばホルストの「惑星」が有名ですが、今夜はまだ月や宇宙が何なのかが解明されるずっと以前の17世紀オーストリアの作曲家、ビーバーのパッサカリアが合うような気がします。天体と関係ある曲ではありませんが、もしロケットでいろいろな星を見て回れる旅ができたとして、その時流れていたら素敵だなと思います。
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