2018.08.09
生徒さんの好みの曲は、レッスン室で見せる顔から意外なことがあったりします。
レッスンの時はかなりやんちゃで、自由に振舞っていて、元気な曲が好みかと思えばきっちり型にはまった曲が良かったりして。
反対にレッスンの時、あまり無駄話もしないで静かに受けていて、おとなしいイメージの生徒さんだから、静かな曲が好みかと思いきや元気な曲が良かったりして。
Nちゃんは後者。
小さい時から、レッスンでは静かで、最低限の話しかせず、ピアノが楽しいのか疑問に思うほど、小さい時から変わらない雰囲気。しかし、家や友達に見せる顔はおしゃべりも楽しく活発な面もあるという。
そんな面をレッスンでは、おくびにも出さないのだから、私のイメージは最初の頃から変わらずに固まってしまっている。
しかしひとたびピアノになると、最近どうも私のイメージから良い意味で違って来ている。
昨日も、サンバのリズムの曲と舟歌が課題にあり、難易度は変わらないのに、サンバの方がどうも好みのようで、リズムもタッチもはっきりしていて、しっかり弾いてある。
「こういうの、好きだった?」
と、尋ねると頷くだけの相変わらずの静かさ。なのに、音は情熱的なサンバそのもの。
でも、そういえば〜〜
静かなイメージで私がいくつか用意する発表会の曲も、最初に用意するのはいつもイマイチみたいで、私が発想を変えてこれは弾かないだろうな〜〜の曲がツボるようで、それに決め仕上げてくる。
それらの曲を思うと、家やお友達に見せている表情が納得できるかもしれない。Nちゃんの素顔の好みの曲、ということで。
曲の好みを見た目で判断。
ある意味、それはこちらの偏見なのかもしれないですね。この良い意味での楽しい裏切り。これが発見できたとき、とても感動する私でした。