2026.06.05
「天才」と聞いて、皆さんはどのような人を思い浮かべますか?
素晴らしいアイデアが次々とひらめいたり、難しい問題を難なく解決したりする人。そんなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、歴史に名を残した天才たちについて調べてみると、その多くが膨大な努力を積み重ねていたことがわかります。
もちろん、生まれ持った才能があったことは事実でしょう。けれど、それ以上に共通しているのは、対象への強い好奇心と、人並み外れた集中力です。
「もっと知りたい」 「もっとできるようになりたい」
そんな思いに突き動かされ、一つのことに深く没頭していたのです。
これはピアノの練習にも通じることだと思います。
記憶力が良いことや、指がよく動くことは確かに強みです。しかし、そのような資質だけに頼っていては、いずれ壁にぶつかります。
一方で、自分の課題と向き合い、
「どうしたら弾けるだろう?」 「なぜここでつまずくのだろう?」
と考えながら工夫を重ねられる人は、少しずつでも着実に成長していきます。
ただ、ピアノを学ぶ目的は、目の前の難しい課題を次々とクリアすることだけではありません。
練習を重ねる中で、音楽の美しさに心を動かされたり、自分の想いを音で表現する喜びを味わったり、気がつけば時間を忘れて夢中になっていたり。
音楽には、人を惹きつけ、熱中させる力があります。
天才と呼ばれる人たちも、努力を努力と思わないほど、自分の好きなことに夢中になっていたのかもしれません。
子どもたちにも、「できるようになるための練習」だけではなく、「音楽って楽しい」「もっと弾いてみたい」と感じられる時間を大切にしてほしいと思っています。
課題を乗り越える力と、音楽を愛する心。
その両方を育みながら、長く音楽と付き合ってくれたら嬉しいです。