2016.04.18
「彼は晴れ男だから…」と 清里高原ハイランドホテルのオーナーさまはおっしゃっていらしたのです。はい、そのとおりでした! 17日、雨と強風の中、「やっぱりね…」という想いで 傘を風に飛ばされないように注意しながら出かけました。病気リハビリ中の私、それでも一日 大好きな音でショパンを聴けました。新幹線の窓を激しい雨粒が叩きます。とても楽しみにしていた今日のリサイタル、週間天気予報で17日は全国的に雨、と聞いていたので雨女の私だから仕方ないと・・・ ところが会場に着いたら、何と雨は止み、おひさまが顔を出してくれました。オーナーさまのおっしゃるとおり、ピアニスト殿は「晴れ男」でいらっしゃいました。さすがです‼ 何で傘なんて持って来たのかしら…と思うほど 良いお天気になりました。
ショパン、やっぱり素敵です。「別れのワルツ」や「ノクターン」の、繊細な音を紡ぎながらの美しい響き、ピアニスト殿の想い溢れるフレーズの流れに 胸が熱くなります。特に「ノクターン第1番」、2月の発表会講師演奏で 病気をして退院直後であった為、「バラード第3番」の演奏を諦めたことの悲しみが思い出され、そのメロディ―の美しい響きに誘われるように 涙が出てしまいました。「ノクターン第2番」はその時、何とか弾いたのですが 外山さんのCDをいつも聴いてイメージをふくらませていました。「別れの曲」「告別のワルツ」など、別れのタイトル曲は ピアニスト殿の演奏表現ってサイコ―だと思います。別れの切なさだけではなく、古い思い出のような懐かしさも 私にはそのフレーズの歌い方の中に感じられます。「英雄ポロネーズ」は以前より 音楽全体の創りが(歌い方ですね)大きく感じられました。フレーズごとに和音の響き方も微妙に変わり、「次は?」と新しく出てくる音色をどんどんせがむように ドキドキ感いっぱいで聴いていました。「雨だれのプレリュード」強まる雨の中、恋人が出かけたまま帰ってこない、ショパンの不安を想像してしまいました。メロディ―ラインだけではなく、ずっと同じ音で続いてゆく雨音にも 場面ごとにドラマを、そしてピアニスト殿のこの曲への想いを 感じました。「子犬のワルツ」、可愛らしさと軽やかさ、う~ん、これからも私の練習の課題だなァと思い・・・ 今日の子犬は とてもかわいらしい、愛くるしい子犬でした。 バラードは毎日外山さんのCD聴いて楽しんでるけど やっぱりナマで聴くのがイチバン♪ 去年、いっぱい聴いていろいろ新たに勉強できて 久しぶりに聴いたナマのバラード、何だかとても新鮮で ゆったりとリラックスして聴けました。フィギュア・スケートを見ていて 羽生クンがバラード第1番にのせての見事なショート・プログラム、滑り始める直前の構え、アップでうつる彼の「目」を見るたび、よく似た「目」をどこかで見てるよなぁと思っていました。今日、気が付いたのです。そう、ステージでピアノに向かわれたときの、特にバラードを演奏される直前のピアニスト殿の「目」と同じなのです! 緊張もあるけれど、その先にある自分の世界を創り上げていく強い意志の込められた「目」、とてもステキです☆ アンコールは リストの「愛の夢」。これがまた甘やかで ロマンティック&ドラマティックなのです❤ 今年のツアーに入っている曲なので たくさん聴けると思うと ほんとに嬉しくて♪ 以前より歌い方が情熱的で 私、うっとりしておりました♥ 終演後のサイン会で「元気ですか?!」とピアニスト殿に聞かれました。「ハイ、大丈夫です!」と私。でも ほんとにダイジョウブに自信を持ってしっかり言えるよう、リハビリのための練習も、体を動かすことも頑張らなくっちゃ! 素敵な演奏,まだまだ聴きに行きたいもの☆ 「次は清里で✿」と合言葉のように言って「ダイジョウブ」をアピ―ル、さて6月12日・私の誕生日 梅雨だから仕方ないとはいえ 晴れたことがない‼ 清里でのリサイタル、今日のように ピアニスト殿のご運が勝って下さいますよう ひたすら祈る、雨女の私です。