2026.09.09
ショパンの《華麗なる大円舞曲》。
一曲通すと6分ほどかかる、なかなかの大曲です。
「発表会でこの曲を弾きたい!」と頑張っている中学生の生徒さん。
勉強の合間をぬって、少しずつ各場面をこなしながら練習を進め、先週、ついに最後まで譜読みを終えました。
そして今週のレッスン。
ちゃんと最後まで通して、演奏してくれました!
「本当に1週間で、よくここまで練習してこれたねー!」
中学生の伸び率は恐るべしです。
羨ましくなるぐらいです。
こんなに上手に演奏してくれると、こちらも嬉しくなってしまって、昨日のレッスンはほぼ立ったまま。
音楽を操る楽しさを、生徒さんと一緒に思いっきり共有する時間になりました。
《華麗なる大円舞曲》は、同じフレーズが何度も繰り返し出てきます。
そのフレーズを「こう弾く」と決めてしまっているように感じたので、
「また、同じものが出てきた、となってしまうかもね…」と話しました。
同じフレーズでも、そこへ向かっていくまでの熱量が違えば、当然、その先の弾き方も変わるはず。
そこで、「フレーズの山に向かって膨らませたエネルギーの大きさによって、フレーズの下り方は絶対に変わるよね」と説明して、
「これぐらい膨らんだら、こんなふうに下ろしてみよう」
と、パターンを変えていろいろ試してみました。
「本番も、どうなるかわからないしね!」
と言うと、苦笑い😅
でも、音楽は生きてますから。
その日の自分、その瞬間の音楽、その直前までの流れ。全部によって、出てくる音は変わっていい。
私はそう思うんです。
ほかにも、
・指先を意識して音色を作ること。
・甘い音色を、指の先で作ってみること。
・お友だちとの会話を思い出して、「こう言われたら、こんなニュアンスで返したい」と、音と音の掛け合いを感じてみること。
・隠れているメロディを聴かせながら、その熱量を少しずつ減らしていくdiminuendo。
・最後の「抜け感」をより活かすために、その前の音をどう広げていくか。
楽譜に書いてある音符を、ただ正しく弾くのではなく、
「この音は、どんな音?」
「ここでは、どんな気持ち?」
「この音のあと、どう返したい?」
そんなふうに、目には見えない音の世界を一つずつ探していきます。
上手くいかなくて、二人で爆笑したりもしながら 😆
それでも、見えない音の世界をしっかりと理解して、感じて、そして実際の音を変化させてくれました。
音が、だんだん「見える」ようになってくる。
そんな瞬間を一緒に過ごせることが、ピアノを教える仕事の、とても幸せなところです。昨日は、感動、興奮、そしてまた感動。先生のほうが、すっかり夢中になってしまったレッスンでした。