2022.05.08
頭の良いお子さんで、曲の理解も早く、指も動くし、仕上がりも早い方なのだけれども、よく弾き直しをしてしまう方がいらっしゃいます。それは、曲を譜面上は、よく把握しているので、ちょっと、スタッカートや強弱記号や、指の番号などが、違うとそこで、「正しくない」という意識が働いてしまって、直そう、と弾き直しをしてしまうのです。先生に注意されたのを思いだして、「あっいけない」と弾き直してしまう事もあります。でも、《音楽》に大事な事は、間違いなくミスタッチなく正しく弾く事でもなく、《音楽》を心から楽しみ喜び幸福に感じる事で、その気持ちを〈音〉に表現する事です。そのためにどう〈心で歌う〉かが大事になってきます。ミスタッチをしていいわけではありませんが、《音楽》を感じ表現したい気持ちが育つ事が大切だと思います。具体的にどうしたら良いか、一つの方法に、〔目を閉じて弾く〕のも良いと思います。盲目のピアニストで有名な、「辻井伸行」さんは、生まれながらに目が見えません。しかし、ミスタッチはしません。弾き直し、もしません。譜面を見ない分、《歌う》事に長けていると思われます。練習方法の一つに、〔目を閉じて弾く〕事をやってみましょう。きっと何かが見えてくるでしょう。