アルゲリッチ・ピアノデユオ・リサイタル 〜高崎芸術劇場♪開館記念〜
2019.10.01
高崎市に大きな❣️音楽ホール
が出来たことを聞いていた。
アルゲリッチが演奏するらしい!
アルゲリッチは若い時から今日まで
常にすごい演奏、
すばらしい活動を発信していたし、
いつか
生の演奏を聴きたい!
生の姿を拝見したい!
と思っていたら・・・
チケットが
2日前に
手元に
舞い降りてきました(なぜかはないしょ🤫)
何十年もの想いが
ひょんなことから
突然叶うことになりました!
2000人収容の
壁も赤
座席も赤
赤を基調にした真新しいホール。
ほぼ満席。
愛弟子の酒井茜と
モーツァルトの連弾。
そして
プロコフィエフとストラビンスキーの2台ピアノ。
演奏開始時間〝2分前〟までの調律!
こちらのドキドキ度も
一層高まってしまいます!
天から落ちてくるような拍手の中、
いつものスタイルのアルゲリッチと
ショッキングイエロー⁉️のパンツスーツの酒井茜。
まずは、『モーツァルトの連弾』
最初の音に
ん!・・・
アルゲリッチのあの音を想像していたので、
ちょっと地味なような・・・
響かないような・・・
ホールと
自分の席(頭の上に2階席の天井が)のせいかな・・・
と思っていたら
徐々に音が鳴ってきた。
モーツァルト独特の強弱の変化や音色、
4手の技術の見事さに
息もつかずに聴いた感じだった。
2台ピアノは
アルゲリッチと茜さんが
1st と2ndを曲によって入れ替えて演奏。
それも
とても面白かった。
茜さんは
このステージ、
ショッキンググリーンのパンツスーツに!
その演奏は!
ヒョウ🐆のような、
動き出したら止まらない巨大ベルトコンベヤーのような、
茜さんの噛みつくような演奏を
アルゲリッチが
お釈迦様のように受け止める。
無数の細かな合わせどころや
音のバランスなど
きっと、
凄い事が積み重ねられた上での
演奏であり
ステージなのだろう。
繰り広げられた演奏は
大きなスクリーンに映し出された
長編の壮大なドラマのようだった。
アルゲリッチの音は
華やかなダイヤモンド💎ではなかった。
燻し銀のような大きめの〝真珠〟
のように
私には届いてきた。
包み込むような温かさと
動じないどこまでも深い美しさを持った音でした。
拍手の渦で埋まった会場に
何度も現れて
お辞儀をするお二人。
そこで見たアルゲリッチの行動に
驚き、感動!
ピアノの前で何度も丁寧にお辞儀をする
演奏者の姿はよく見るが、
アルゲリッチは
茜さんの手を取り、
ピアノの前を通過して
ステージの端っこまで行って、
2階席の人からずっと視線を見まわして
深くお辞儀をし、
また中央に戻って同じようにお辞儀をし、
今度は
入り口の所でまた深々とお辞儀をした。
それを
出てくるたびに繰り返されたのだった。
これまでの演奏会で
出会ったことのないものだった。
現役最高峰と言われているアルゲリッチ。
演奏を聴かせてあげるなど、
そんな気持ちは
微塵も感じられない。
〝聴きにきてくれてありがとう!〟
そんな心が伝わってきた。
また
愛弟子の茜さんにも
そして、
これからの演奏家に
演奏者としての何かを伝えようとしたのかな。
文字通り
夢にまでも見ていた
本物のアルゲリッチの演奏会。
あの真珠の音が聴けたこと。
あの音を心において練習したら、
何㎜かピアノが上手になれるかもしれない!
ただひとこと。
〝すばらしかった〟