2013.10.04
ご覧頂き、有難う御座います。小諸市のくろとりピアノ教室です。
先日、上野の東京都美術館で催されていた絵画展を観て来ました。
数多くの油絵の作品が所狭しと飾られ、細かな描写の素晴らしい作品ばかりで、その技術の高さに感動しました。
一点一点の作品の、限られた枠の中で、作者は、何故この場面を切り取ったのだろうか?
これは、悲しみかな?こちらは、懐かしさかな?などとあれこれ想像しながら、鑑賞しました。
一枚の絵を創り上げていく作業は、やはりピアノの曲を仕上げていく作業と似ていると思います。
何も無い真っ白なキャンバスに下絵が描かれ、少しずつ色が付き始めるけれど、それは、まだまだ概略みたいなもので、そこから、何日も何日もかけて、より濃いものになったり、はっきりと強調されたり、修正されたり。
作者が、何日もかけて、その作品の場面と向き合い、仕上げていく様は、ピアノで言えば、初めて弾く楽譜を開いて、楽譜から音を拾い始めた状態から、よちよち歩きのように、少し音が流れ始め、やがて、一通り弾けるようになったら、今度は、より細かい部分を直したり、工夫を繰り返して、創り上げていく様子と重なります。
子供の時、私がピアノ教室に通う曜日は土曜日でした。
新しい曲が宿題に出された時、始めは、トチントチンと曲にならない状態でも、毎日欠かさず練習するうちに、ある時から、魔法でもかかったかのように、急に音が流れ出す時がありました。そうなるのが、たいてい水曜日か、木曜日でした。
私は、子供ながらに、その曜日を魔法の掛かる日だと思っていたものです。
ピアノという習い事は、教室に行っただけで完結するものではなく、家での練習が必要なものですが、練習を重ねれば、ある時突然、魔法が掛かったように、音楽が動き出す時がやってきます。
昨日まで出来なかった所が、急に出来るようになったりする魔法が、いつかかるのか!?
楽しみにしながら練習に取り組めたら、理想的!・・・ですよね。