2018.02.08
「ピアノ演奏芸術」音楽之友社、著者はゲンリッヒ ネイガウス
モスクワ音楽院在籍40年にわたるピアノ教育の神髄を披露した歴史的名著の改訳、新訂版ゲンリッヒ ネイガウスは、ブーニンピアニストのおじいちゃんです。
ブーニンご存じですか?
ネイガウスは、ギレリスやリヒテルを育てた先生でもあります。
ー1部分ー
どのような楽器で音楽を学び始めるにしても、音楽を頭の中にはっきりと捉えて保ち、心に秘め、自分の耳にそれが聞こえているー
演奏では三つの基本要素でなりたっています。それは、演奏されるもの、演奏する人、演奏を実現させてくれる楽器です。
教育現場では、たえず繰り返し指導しなければなりません。三要素の中のいずれか一つの方向にひどく偏ってしまう傾向があり、特に、内容理解の軽視(芸術的イメージ)、楽器技術的習得への注意です。
技術は、日本語のテクニックに相当しギリシャ語のテクネーと言う言葉から出ています。ところが、テフネ(ロシア語)は芸術の意味を意味します。
音楽が音の芸術である以上最も大切な責務は、音を研究する事です。
わかりきった事ですが、音の配慮をどこか押しのけ、第二義的なものにしてしまいます。
教師、ピアニストが音を知覚したり再現したりする際に二つに分けられます。一つは、音への過小評価、二つ目は音への過大評価です。
ピアノにもっている途方もないディナーミクの豊富さや音の多様性に対して十分に考えていないです。
アントン ルビンシティンのピアノについて言葉を言って聞かせますー
「きみはこれがただ一つの楽器とおもうかね?これは100の楽器に匹敵にするものなのだよ!」
学生たちとの私のレッスンでは、レッスンの3/4は音の探求に向けられた勉強です。
音楽之友社から再版されたのですね。
想像し表現し、実演する芸術
ピアノとは、、。