2015.12.08
トピックスをご覧いただき、ありがとうございます。千葉県香取郡多古町にある「ピアノ教室CAT」の先生です。
【音へのこだわり2】
私の恩師は、大変に音にこだわる方でした。
高校生の頃、お世話になった方で、当時、ある国立大学教育学部の教授をされていて、のちに名誉教授になられました。
戦争体験があるような世代の方で、「おじいちゃん」(失礼しました)のような人でした。
その先生に初めて見ていただいた時、次に来るときはノートを一冊用意して、ピアノについて知っていることをどんなことでもいいから書いてくるように、といわれました。
次に伺った時、私はノートに、思いつく限りのことを書いて持っていきました。
先生はそれを見て、次のレッスンも来なさい、と仰りました。
先生のレッスンでは、ノートをとる時間というのがあって、それは特に音に関するものでした。
家に帰ると、そのノートをまとめます。
次のレッスンでは必ず、「この前はどんな話をしてた?」と聞かれます。
本当に面倒見がよく、1時間のレッスンがたびたび、延長されました。
今から思うと、とても恥ずかしいのですが、先生に聞いてみたことがあります。先生は嫌な顔一つせず、「あなたはピアノの先生になりたいと言っているから」と答えてくださいました。
また、よくこのようなことを仰っていました。
「あなたが二人の先生に、同じ曲を見てもらったとする。この場合、同じ意見とは限らず、正反対の意見がでてくることもある。でもそれはどちらかが間違っているということではなくて、実は同じことを言っている。どちらもよく聞いてみた方がいいよ」
本当に、大変お世話になりました。
【音へのこだわり1】2015.12.6再編集したものです。
今回は「音へのこだわり」というお題ですが・・・。
みなさん、「ピアノ教室CAT(キャット)」のCATって、何だと思いますか?
「キャットでしょ、ねこ!」
「先生がネコ、ネコ言ってるから!」
ご名答!
でもそれだけでは、ないんです。
Classic And Toneの略で、ちょっと、カッコつけちゃいました。
クラシックピアノにおいて、「音へのこだわり」というと、まずテクニックの話が頭に浮かびます。
自分でイメージした音にどれだけ近づけられるのか。
曲全体というより、一音、一音にニュアンスがあります。
たとえば、みなさんが「おはようございます」とあいさつをしたとき、どのように表現するでしょうか。
このあたりに、ピアノ教育が、情操教育と呼ばれるゆえんがあるように思います。