2023.02.26
ポコ・ア・ポコのピアノ専門コースの通常レッスンでは、実技の時間に「おまけの時間(約10分)」を追加して、ソルフェージュ、コード聴音、リトミックやミニクイズなどに取り組んでもらっています。
2月はミニクイズ「中身はなあに?」でした。
➀小さな箱を2つ用意して、一つには大豆(2月は節分だったので)、もう一つには小さなビーズを入れます。
②生徒さんに音を聴き比べてもらい、中身を当ててもらいます。
大豆の箱は「低く重たい音」、ビーズの箱は「高く軽い音」が鳴ります。
これは簡単に正解できるクイズだったので、次にちょっとイジワル問題を出しました。
③「大豆の大きさのビーズ」の入った缶を鳴らします。
「中身は何かな?」と質問すると、いろいろな答えが返ってきました。「大豆」、「お金」、「石」などなど。(一人だけ正解した生徒さんがいました!)
実はこのミニクイズで求めているのは、中身を正確に当てることではありません。「材質によって、音の高さや音色が変わること」に気付くか、気付かないかが大切です。
「大きな大豆は、低い音が出る。小さなビーズは、高い音が出る。」
「箱よりも缶の方が固い素材なので、固い音が鳴る。」
ピアノの構造は、低い音になるほど、弦が太く(大きく)なり、高い音になるほど、弦が細く(小さく)なります。そして、筋肉の緊張・弛緩がきちんと出来ていなければ、固い音しか奏でられません。
これらのことをきちんと意識すると、低い音と高い音はそれぞれどのようなタッチで鍵盤に触れるべきなのか、腕や手首をどのように使うべきなのかを思考することへとつながり、ただやみくもに指を動かすという原始的な演奏から、音色をイメージしながら弾くという精錬された演奏へと変わっていくのです。