2021.11.20
数多有るコンクールの中でもショパンコンクールはピアニストにとって最高峰のコンクールです。
5年に一度しか行われないと言う事、
16歳から30歳と言う年齢制限が有る事では、
スポーツのオリンピック以上に厳しいコンクールでしょう。
一昨年、高2迄レッスンに来られ、東京の大学(音大では有りません)に合格された生徒さんがお母様とご挨拶に来て下さいました。
玄関を開けると彼がAmazonの大きな箱を抱えていて、中にはお母様お薦めの「ピアノの森」全26巻が入っていました。
「ピアノの森」はNHKでも放映されたショパンコンクールを目指す主人公達のアニメです。
その時、主人公の恩師、阿宇野壮介のピアノを担当されていたのが今回2位になられた反田恭平さんでした。
「蜜蜂と遠雷」でも思いましたが、プロの作家やアニメ作家の方々は、どうして此処までピアニストの気持ちが判るのかと思う程、調べ上げています。
ライバル達―と言われますが、ピアノは独奏楽器です。
ガッチリ組む、柔道やレスリングとも違いますし、相手の出方を研究する野球やサッカーとも違います。
つまり、ライバルは居ないと言うか、敢えて言うなら自分自身だけなのです。
その点、フィギャアスケーターと似ていると思います。
羽生結弦選手は「常に自分を越えたい。」と発言されますが、氷上では自分一人な訳ですから、相手がどう出るかでは無く、自分が自分にどう向き合っているかしか無いのです。
ですから、同じコンクールの挑戦者達はライバルと言うより、一番自分の努力や気持ちを判り合える同志なのです。
今に日本人が優勝する時が来ると言われながら、ベトナム、韓国、中国に先を越されていますが、日本の層の厚さは、世界一でしょう。
以前、入賞された東欧のピアニストの自宅が写し出されましたが、狭い部屋に小さなグランドピアノで、このピアノでショパンコンクールに挑戦したのかと驚きました。
やはり、日本は豊かなのだと思います。
医学生やユーチューバー等、色々なジャンルの日本人ピアニストが居られる事も、層が厚いと思います。
反田さんと4位の小林さんは桐朋子供のための音楽教室でのお仲間とか。
桐朋子供のための音楽教室、私もお世話になりました。懐かしいです。
「ソルフェージュ能力」に重点を置いた教育。
土曜の午後に3時間有りました。
楽しかったですね。
ピアノは、先生のご自宅で個人レッスンでした。
井口愛子先生は、当時、「広島と仙台に力を入れているんだ。」と言われていましたが、あの斎藤秀雄先生が何度も広島に足を運ばれていた事を思うとそうだったのだと思います。
今、生徒さんから頂いた「ピアノの森」
興味の有る生徒さんや保護者の方には貸し出しさせて頂いています。
生徒の皆さん、遠慮なく、お声掛け下さいね。
東京へ行った○○君、ピアノの森、ありがとうございました♡