2020.07.04
母が私達三姉妹に探してくれたピアノの先生は、
園児の私が見ても知的で優しく、
私は直ぐに憧れ、
「大きくなったらピアノの先生になる!」と
皆に宣言して周っていました。
小学生の有る時、
何故か私だけが別の先生に変わる事に(-"-)
その先生は前の先生のお友達で相愛大学の先生でした。
その先生も私に良くして下さったのですが、私は母に黙って前の先生のお宅に行きました。
突然現れた私を先生が歓待して下さったので、
「先生の所に戻りたい。」と訴えると
優しい先生が険しい顔になられ、
「○○ちゃんはピアノの先生になりたいんでしょ?
だったら、もっと頑張らないとダメなのよ!」と言われ、
私は、その一言で全てを悟りました。
【先生は私の為に、私を手放して下さったのだ】ーーと。
先生が自分に期待して下さっている。
絶対にピアノの先生になってみせる!ーーと。
先生は私の為にちらしずしの出前を取って下さいました。
きれいな黄色い錦糸卵の上に大好きなサクランボが乗っていてー、
それを頂きながら、もうここへ通って来てはダメなのだーと思うと涙が出ました。
泣きながら食べている私を見て、先生も泣いておられました。
広島へ引っ越してからもその先生とは手紙のやり取りが有り、音大へ入学すると真っ先に報告のお手紙を書きました。
今もその先生は、私の理想のピアノの先生です。