2015.07.13
シベリウス:ヴァイオリンコン協奏曲
1973年 ズデニェク・マーツァル指揮
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
1978年 シャルル・デュトワ指揮
フランス国立放送交響楽団
どちらも名曲ですが、シベリウスは、何かに取り憑かれているような、凄まじさで、心の底から歌うと言うより、訴えるような音色
チャイコフスキーは、デュトワ指揮の裁量も光り、全体の流れが自然で、自由にキョンファさんの最高峰な音色が響き渡り、ライブゆえの空気感が素晴らしくて、感動的でした。
私の師匠が、若いころに、キョンファさんの演奏を聞いて、「情熱的で、忘れられないほどの感動があった」と話してくださった感動の意味がよくわかりました。
キョンファさんの若かりし頃のフォトショットもミュージックノートブックには収められています。
舞台裏の素顔は、今と変わらずチャーミング。
そして、10年前に録音されたケヴィン・ケナーのCDも聞きました。
ショパンのバラード全曲に、舟歌が収められていて、こちらも、情熱的で、繊細すぎる音色に感動を通り越して、圧倒的な演奏でした。
フォルテ~ピアノの振り幅が広く、私には今まで初めて聴くショパンです。
そして、お二人の絶頂期の演奏をCDから聞いて、キョンファさんがケヴィン・ケナーをピアニストに指名した理由が、分かったように思いました。
二人とももちろん完璧なテクニック。
そして何より、情熱と、持っている才能と努力が超越していることを音楽から私は実感したのです。
ヴァイオリンリサイタルとなれば、ピアニストは伴奏者と書かれますが、
楽譜には「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」と書いてあります。
次回、もしお会いできるチャンスがあれば、この感動と敬意を改めてお伝えしたいと思いました。
聞かせてくださって、「ありがとう」・・・・の一言に尽きる感謝の演奏です。