2018.07.08
兄の吹くハーモニカに合わせて母の大好きだった「ローレライ」と「蛍の光」を感謝をこめて歌いお別れができました。
子供の頃、庭に咲き誇ったスイトピーやパンジーやバラやユリ…
母が摘んではピアノの側に飾ってくれました。
まだちっとも上手になんて弾けていないのに「今度のお宿題の曲はいい曲ね~。」と言うのです。そして必ず朝ごはんと夕ご飯は365日必ず同じ時間に支度ができているのでした。
いつの頃からか朝は7時から夜も7時からピアノの前に座ることができました。
そして1日の練習が終わった日曜日の夜は家族みんなで歌うのです。
ちょっと恥ずかしいと思えるくらい大きな声で。
音大を卒業して8人の生徒さんを任されました。
どうのようにレッスンしたら良いのか悩んでいると、
「みんな自分の子供と思えばいいんじゃない? ピアノが弾けると楽しいわよ。」
お一人お一人の生徒さんを大切にピアノ道を一緒に歩んで行けることが嬉しくて、心尽くしてレッスンしているのは、その言葉が力になっているからだと思います。
玄関で生徒さんをお迎えした時には「楽しくレッスンしてね。音楽はいいものよ。がんばってね!」 と必ず声をかけてくれました。
「お庭のキュウリやトマトや大根をたくさんいただきました」 とお母様たちから伺いました。
「レッスン室の生徒さんが見えるところに西瓜を植えてね! 西瓜ができたら生徒さんきっと喜ぶわ。いっしょに食べてね。」 と病院のベッドでは話が弾みました。
梅雨が早々と明け、どんどん伸びた葉っぱが萎んできてがっかりしていたところ、今朝、
手の中に納まりそうな小さな西瓜を2つ見つけました。
ちゃーんと西瓜の模様をしているではありませんか!
みんなのピアノを聴きながら甘くておおきい西瓜に育つよう見守る楽しみが増えました。