2016.09.23
5月下旬に〔シニアコンクール〕の話を妻より聞かされたときは〔何をばかなことを!!〕と一笑に伏したものの翌日娘より〔私も頑張るから、お父さんお願い〕と言われたときは〔もちろんOKよ〕と答えていました。
ピアノ経験が皆無の私にとって地獄の始まりでした。6月7日から週1回のレッスンが始まり、最初は楽勝かと思っていた私の心が大きく変化したのは3回目からでした。〔右手と左手が別々に動かない!〕片方の手だけなら弾けるのにあわせると全くダメなのです。
4回目は何とか出席したものの、5回目以降欠席。ピアノと言ってゴルフの練習に行ったこと2回(妻にバレ済み)。父親の威厳ガタ落ち。
いつも子供たちに言っている[やれば出来る。何事も努力が大切]を心のなかで何度も繰り返し、先生宅の高い敷居をまたいだのが9月下旬。自己の自信回復に向けて猛特訓をしました。父親の威厳回復Xデーは11月9日。
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お嬢さんは、当時小3、お父さんは38歳。 当日はモーツァルトの肖像画のような白いかつらとすばらしいブルーの衣装 (奥さんの手作り) で登場。やや太り気味の身体を小さくまるめたような姿で熱演。 自由曲の時はかつらを工事用の黄色いヘルメットにかぶりかえて(建設業の方です)演奏 されました。会場から大きな笑いと拍手があがりました。
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振り返ってみるとあれから19年の間にこのご家族が経験された人生は荒波そのものでした。しかし現在3人のお子さんすべてが大学を卒業され、立派に社会人として活躍。
この時小3のお嬢さんは いまだ私のところでピアノを習い続けておられます。
涙なくしてお父さんの文章を読むことはできませんでした。
私も19年前は、30代そこそこの教師でおもしろい企画を実行すべき(強行すべき!)人物であったなぁと感慨ひとしおです。