2015.06.03
わたくしが子供の頃はアメリカ合衆国とソビエト連邦(現ロシア)が
冷戦と言われる覇権争いをしていて【抑止力】の名のもと核兵器の開発競争をしていたんだ。
お互い、相手よりも強い軍隊をもっていたら攻めてこない、て信じてね。
地球を何回でも焼きつくす、放射能まみれにできる数の核兵器を作って、貯め込んでね。
それで冷戦が終わって、よくよく話を聞いたら
核戦争一歩手前まで行っていたって(キューバ危機)。
そのときは、子供心に「オトナって、なんて愚かなんだ」って思っていたけれど
今も愚かなオトナが一杯いるみたい。
【抑止力】が逆に戦争を引き起こすこともある。
【抑止力】なんて言葉を政治家が使い出したら用心したほうが良い。
政治家が人々の恐怖心を煽って、個人的な思いをゴリ押ししようとしていないか
よくよく見たほうが良い。
男たちは国を守るためには戦争をも辞さないと言う。
かっこいいね。
でもそこで思考停止していないかい?
戦争って、要するに人を殺すことなんだ。
誰を殺すの。敵?テロリスト?
実は戦士以上に【民間人】がたくさん殺されているんだ。
【民間人】てあなたのことだよ。あなたの家族のことだよ。
70年間戦争をせずに来た国に生まれたあなたには実感できないよね。
それなら、シリアを見てごらんよ。パレスチナを見てごらんよ。
爆弾の落ちてくる街に暮らしている人々を見てごらんよ。
わたしは、男たちに戦争をさせたくない。
死んだ兵士の残したものは
こわれた銃とゆがんだ地球
他には何も残せなかった
平和ひとつ残せなかった
『死んだ男の残したものは』 谷川俊太郎