2014.02.02
ベトナム旅行記第3回目はホイアンのお話しです。
ホイアンは、ベトナム中部、古くは東西交通の要所として賑わった港町。
さほど
広くは無いそこは、華人商館などの古い街並みが残るそぞろ歩きも楽しい趣のある街です。16.17世紀頃は日本人も沢山住んでいたようで、其処此処に日本の影響も見受けられるそうですよ。
さて、ホイアンでは街中から少し離れた村の、小さなペンションに投宿したので
すが、これが楽しかった!
小さな村に最近出来た、4部屋のみの家族経営のお宿。
えっ、こんな細い村道を行くの?と思いつつ着いたそこは、手入れの行き届いた前栽に、高い天井の広々としたお部屋、窓からは池へと続く庭も見渡せて、ゆったりとした時間が流れています。
一息ついていると、ほどなく宿のお姉さんが訪れて、
「今夜は大晦日だから、新年パーティをします。招待するから参加しない?」
もちろん断る理由などありません。
そして、夜。
それはパーティーと言うよりは、宿泊客3組の静かな夕食会。
屋外の東屋で奥様自慢の地元料理が次々と振る舞われます。
顔ぶれはと言えば北部ドイツのカップル、日米カップルとそのご子息、そして私
達日本人夫婦。
飛び交う英語。このテーブルで英語が苦手なのは私だけか~。
あわあわ。
なんとか理解しようと、目をぐるぐるさせていると、箸がとまって料理がへらな
い。奥様自慢のお料理、こんなに美味しいのに、早く食べなきゃ~。
あわあわ。と、そのうちお宿のご主人も加わって話は彼の父親のことに。
「僕の父はね、軍医をしてたんだよ。
ちょうど戦争の時でね。この辺りもアメリカ兵がいてね。
だから皆、普段は山にこもっててさ、
時々でてきて、アメリカ兵に向けて
(銃を)ぶっぱなしてたんだよ。
まぁ、僕もしらない昔のことだけどね。」
平和で活気あるベトナムを旅行していると、つい忘れそうになる
ベトナム戦争のこと。でも忘れちゃいけない歴史の一部。
本で知っているのと、人の口から聞くのとでは、リアルさが全然違う。
こんな出会いがあるから、旅はやめられない。
(ベトナム旅行記 終)