2020.04.05
『パブリックアート』という言葉をご存知でしょうか。
1930年代、大恐慌のアメリカで生まれた芸術の動きです。
経済縮小の中、政府が公共空間での芸術作品の製作を後押ししたとか。
それにより多くの芸術家に仕事と発表の場が与えられました。
またそれは芸術家の困窮を救ったのみならず、アートが市民に身近なものとなる契機にもなったとか。
多くの美術館や劇場が閉鎖と公演中止を決めています。
私自身も夏までの全ての演奏会、発表会を中止にしました。
というのは、今は音楽家の役割よりも、社会人としての役割を優先すべきだと考えたからなのですが、それと同時に新しい可能性にも気づきました。
音楽は誰のもの?
音楽は何処にあるの?
音楽は、『良いご趣味』という着物を着た余裕のある人たちの為ではなく、
むしろ心が塞ぎ、疲れ、後ろ向きな感情に引き摺り込まれそうな人にこそ必要なものじゃないでしょうか。
音楽は、赤い絨毯とシャンデリアの煌めく音楽ホールの中にだけあるのではなく、
音楽を奏でたい、音楽を聴きたいと思う人の側にこそあるのではないでしょうか。
それならば音楽人は劇場という場所や、音楽会というスタイルにこだわる必要はないと思うのです。
音楽もパブリック・アートとして街と人とに直接繋がれるかも。
『パブリック・ミュージック』
それはこんな時節だからこそできる、いや必要になってくるはず。
家の窓を開け放った道端音楽会(もちろん3密には留意して)とか、ネットを使っての発表とか、、、ただいま色々思案中。
身体は閉じ込めなければならないけれども
心と音楽は自由に羽ばたかせたいと思っております(^ ^)