2017.10.09
最近、新しいソルフェージュの本に出会いました。
高田美佐子さんの書かれた
「はじめてのフォルマシオン・ミュジカル」という書です。
フォルマシオン・ミュジカルとはフランスで行われているソルフェージュのレッスン。
「音楽のかたち作り」と訳せばよいのでしょうか。
単なる読譜の知識とトレーニングで終わらず、
いかに音楽を読みとって、楽しむか(!)を実践するレッスンの手引き書です。
取り入れてみたいアイデアがたくさんありました。
中でも、是非とも試してみようと思ったのが即興のエクササイズ。
今までもレッスンで、
メロディを作ったり、装飾を加えたり、リズムを変化させたり
という簡単な即興は提案してきたのですが
「自由に弾いて良いよ」と言ったときの生徒さんの戸惑った顔。
鍵盤の前で固まってしまって、切れ切れにしか湧いてこないメロディ、、、
ということが少なからずありました。
うーん、即興って考えこむと出来ないんですよね。
音から音へと冒険をするつもりで、多少へんてこりんな音がでても、そこからまた歩を進める。
多少の間違いは気にしない、ちょっと太々しい遊び心が必要な気がします。
このテキストには本当に簡単なエクササイズが載っています。
例えば、手を叩いて「あー」と言う。
えっ、それだけ?
でも「あー」にも色んな「あー」があるんですね。
びっくりしたときの「あー」
ため息の「あー」
満足の「あー」
そうか、こんな即興遊びもあったんだ!
小さい生徒さんにはそんな遊びからはじめて、音楽の即興につなげていくことも出来るかもしれません。
そして、これは私にとっての大きな発見だったのですが
即興遊びの時は「自由に」ではなく、制約を設けた方が良いということ。
使う音はこの5音にしよう、とか、リズムはこれの繰り返しで、とか
始めは遊ぶ範囲を決めておいた方が、怖がらずに動けるのだな、と。
そして、徐々に遊ぶ範囲を広げていければ。
さあ、これから私も生徒さんと一緒に即興遊びの冒険に出かけたいと思います!