2022.09.28
ある曲のリズムだけを聞いて何の曲か当てる、ということを以前ラジオでやっていましたが、家族の鼻歌を聞くともなく聞いていて、パッと題名が言えた時はちょっと自慢気な気持ちになります。
気が付くと息子が何やら鼻歌を歌っています。
「タリラリラ、タリラリラ、タリラリラ、タリラリラ♬」
「あっ、ブルグミュラー作曲《アラベスク》!」
「当たり!」
この曲はレッスンの人気中の人気の曲。指の速い動きが難しい曲ですが、鼻歌だとメロディーラインを自在に操ることができて気持ちがいいかもしれません。
さて、鼻歌の意外と大事な点は音域。アラベスクはエンディングのところを除けば1オクターブ半くらいの間におさまっているのでOK。メンデルスゾーン作曲無言歌集《春の歌》もその名の通り歌えそうです。ショパン作曲練習曲op.10-3《別れの曲》も中間部以外は大丈夫。しかし同じop.10-1はどんなに好きな曲でもさすがに鼻歌するのは難しいでしょうか。(楽譜参照)同じく《幻想即興曲》も動きが目まぐるしく、歌えない曲のひとつです。
現代人にとって“音楽を聴く”という環境はとても整っているにもかかわらず、楽器を演奏する人がいなくなりません。それどころかカラオケも大人気です。人にとって音楽は聴いて楽しむものであるとともに、自分の身体を通して発せられたときに感じる快感も楽しむものだからです。
私も、フォーレ作曲《舟歌》第1番op.26を鼻歌したくなりました。悲し気な曲ですが、自然に体がリズムに誘われて、お台所での作業中は3拍子(《舟歌》は6拍子)が心地よくフットワークも軽くなります。「ナアナナナア~~」と気楽に歌うと身体を通った美しい音楽がパ~っと広がります。
あ、そう言えば…私の子供たちは小さい頃よくモーツァルト作曲オペラ魔笛《夜の女王》のアリアを遊びながら歌っていたなぁ…。無理な音域は鼻歌する時大変かなと思いましたが、撤回。音楽の真髄を楽しめば鼻歌に条件はないかもしれませんね!
【当てる】 もご覧ください。
熊本市東区健軍
HEART PIANO ハートピアノ教室熊本