2021.04.15
HEART「ニ長調は華やかな感じがしますね。まるで黄金のような響き。」
明夫くん「明るかですなぁ。好きなタイプの曲です。どれ。プレリュードば弾いてみましょうか。」
~~~明夫弾けない⁈~~~
明「あれ?一見やさしかごたるばってん、こらぁ難しかです!アンドラーシュ・シフの動画では目ば半開きにしてすーって弾きよらしたとに…。」
H「そうですね。このプレリュードは見た目より結構難しいですよ。黒鍵の間をうまく使って指の動きがスムーズになるように調整すると弾きやすくなっていきます。」
明「黒鍵の間??」
H「白鍵盤の奥の方にスペースがあるでしょう。ここもうまく使って押さえるといいですよ。そのために、はじめに一拍の4つの16分音符をいっぺんに押さえてみると、どこを押さえたらいいかが分かります。」
明「なるほど。ラ♯ファミレば押さえてみると…。あぁなるほど、♯ファミレって自然に奥から手前に降りてくる感じで弾くとよかです。」
H「右のパートを左手でとった方がいい音もあります。7小節目と13小節目の♯ド、16小節目下に来ている♯ファとソ17小節目下のラ。」
明「右のふりして左で弾くとが難しかー。」
H「29小節目から音が増えて迫力が出ますね。33小節目をめがけて気持ちを持っていき、アルペジオとよばれる波々線のついた和音からは上へ下へとほとばしるフレーズ。自分が即興演奏しているつもりで弾きましょう。」
明「めっちゃ難しかばってん明るくて楽しい曲ですね。ゆっくり練習すると明るい中に時々かげりもあって和音の奥深さば感じます。最後の3小節は自分が考えたみたいに思いっきり楽しんで弾けます。」
H「フーガは堂々としていて明夫くんにピッタリですね。主題(テーマ)も分かりやすい。中盤11小節目までは下のパートから順に出てきて、後半は上のパートから下へきてきちんとバスで終わっています。バッハは表を書いて視覚的にデザインしながら作曲したのかしら、という感じ。」
明「案外フーガの方が弾けました。装飾音符が難しかばってん省略して…。」
H「そうですね。装飾音符は余裕が出てからでも大丈夫。とにかくこの曲の豪華で輝く音を感じて楽しむこと。また、主題の堂々とした雰囲気と対照的に9小節目の形の間奏は柔らかく弾きます。」
明「英雄的なカッコイイ主題に寄り添う天使みたいですね!」
※「当たってくだけて平均律クラヴィーア曲集」はフィクションです。
熊本市東区健軍
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