2020.02.12
HEART「今日はプレリュードを3つ集めてみました。どれも2声で読譜はしやすいですよ。」
明夫「HEART先生、僕は15番担当でした。弾けましたよ!」
♪~~~明夫くんの演奏~~~♪
明「なんかこの曲気持ちよく弾けますね。明るくてうきうきします。」
H「がんばって弾けましたね。でもちょっと機械的かな…。楽譜は一見ツェルニーみたいでしょう。でも指の体操みたいに弾いちゃダメです。1小節目右手は①の指だけ大きくならないように。そして上行する形と下降する形を弾き分けて立体的にメロディーラインを感じるようにします。左手にメロディーが移ったら、同じように自然な流れで弾けるようにしてみましょう。」
明「なるほど。全部の音を張り切って弾かなくてよかとですね。柔らかくタッチする音、はっきりと輪郭のある音をうまく混ぜると、自然に聞こえますね。」
H「1,2小節目や10小節目などの簡単そうな左手の8分音符も、歌わせるようにノンレガートしながらコントロールするのよ。」
明「う~ん、忘れがちですばい。」
H「次は美香さんで21番変ロ長調プレリュードです。」
♪~~~ 美香さんの演奏~~~♪
美香「あー難しいです。後半は音階がたくさん出てきて。両手でとらないといけないのでタイミングが合わなくなったりして…。」
H「本当にそうですね。片手で大丈夫なところはあまり細かく変えなくて右手だけで弾いてもいいんですよ。テンポ感がとてもよくて、4拍子が心地よく感じられたので、和音の移り変わりがふわーっと自然に浮き上がってきました。」
美「大変なんですが、弾けば弾くほどまとまりがつかめてきて楽しくなってくる曲ですね。11小節目から堂々とした和音が入ってくるところも大好きです。ソロ楽器と合奏とが交互になっていますね。ピアノって1台で何役もこなしてるんですね。」
H「最後は芳美さんで3番嬰ハ長調プレリュードです。」
♪~~~芳美さんの演奏~~~♪
芳美「この曲は本当に黒鍵ばっかりで苦労しました!ダブルシャープも読みにくいし。」
H「黒鍵のコンタクトはタッチの安定感の練習になりますね。バッハのプレリュードで練習すればメロディーや和声を楽しみながらできますね。この曲は62小節目まではきっちり両手が左右対称に書かれているんですよ。調は変わっていきますが、右手で弾いた形を今度は左手が、といった具合になっていて、右手も左手ももれなく動かせるというわけです。また、15番プレリュードのよりこちらの方が音形は複雑ですが、音群が高くなると音楽もふくらんで低くなると落ち着きます。」
芳「黒鍵の打鍵が安定してくると余裕が出てきて美しさに耳が行くようになります。とても気持ちよく弾ける明るい曲ですね。チェンバロで弾いてみたいです。」
H「今日はプレリュードの中から指が喜ぶような軽やかで明るい曲、3曲でした。」
当たってくだけて平均律クラヴィーア曲集第1回プレリュードのプレリュード
もご覧ください。
※「当たってくだけて平均律クラヴィーア曲集」はフィクションです。
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