2015.01.25
♪♪♪ピアノ教室こばなし⑫♪♪♪
ある日のレッスンでのこと、Aちゃんはスラー(音を滑らかにつなげて弾くこと)がついている曲を軽快に切って演奏していました。そこで私は「Aちゃん、ここはスラーがついているからつなげて弾くところなんだけど、切って弾きたいの?」と聞きました。するとAちゃんは「(曲名が“ふうせんのさんぽ”だから)風船が飛んでいて楽しそうだから切って弾きたい!」と答えました。スラーがこの曲の一番の目的ならば、でもここはスラーだからつなげて弾こうねと言いますが、その時は曲のタイトルと曲調から考えて、Aちゃんの希望通り、切って弾くことにしました。
楽譜どおりに演奏するのはもちろん大切ですが、この曲はこんな感じの曲だから自分はこう弾きたい!と言ってきたことがとても嬉しく思いました。
以前受けた講座で大学の先生が、「練習とは何か? それは自分のイメージした演奏に近づけるために努力すること」とおっしゃっていました。生徒さんたちが「こう弾きたい!」と主体的にレッスンに望むにはどうアプローチしていけば良いのか、日々試行錯誤です。