2024.06.16
福岡市南区つじたピアノ教室【ドルチェ】の辻田詳子と娘の辻田真佑です。
前にモーツァルトの曲を聞くことで、てんかんの発作を抑えることができるという話を紹介しました。
ぜひ読んでない方は先にこちらを読んでみてください!
これまでの研究により、モーツァルトの曲とてんかんの発作の頻度には、関係があることが分かっていましたが、
それが単に聴覚的な刺激の効果なのか、
モーツァルトの曲にてんかんの発作を抑える効果があるのかはっきりとは分かっていませんでした。
そこで、カナダのクレンビル・ブレイン・インスティテュートの研究者で
あるMarjan Rafiee氏らの研究チームは、26〜75歳のてんかんの患者13人に
モーツァルトの曲を聴いてもらう実験を行いました。
研究チームは、まず参加者を2つのグループに分けて、
1つ目のグループにはモーツァルトの
「2台のピアノのためのソナタ ニ長調 第1楽章 K.448」の最初の6分30秒を3ヶ月間にわたり、毎日1回聴いた後、「スクランブル版」を同様に3カ月間毎日聴いてもらいました。
「スクランブル版」とは、同じ曲のメロディーの順番を入れ替えた上にリズムを編集したものです。
2つ目のグループは逆に、「スクランブル版」を3カ月間聴いてから、原曲を3カ月間聴きました。
研究チームが実験に「2台のピアノのためのソナタ」の第1楽章を用いたのは、
この曲の長さがちょうどよかったことと、過去の研究によりこの曲に含まれるリズムが、
てんかんの治療に役立つ可能性が示されていたことが理由とのことです。
実験期間中の各参加者には、発作の頻度を記録する日誌を作成してもらいました。
また、治療薬が実験に影響しないように、実験期間中は飲んでいる抗てんかん薬などを
変えないようにしてもらいました。
この実験の結果、「2台のピアノのためのソナタ」の原曲を聴いている最中の参加者は、
発作の頻度が明らかに少なかったとのこと。
また、この効果は同曲の「スクランブル版」を聴いている最中の参加者には見られませんでした。
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