2012.09.24
昨日は雨の中、Sくんが遊びに来てくれました。Sくん・・・5歳の時にヤマハの幼児科で出会い、2年間レッスン。その後、そこの会場で上のコースが出来ずそのまま個人レッスンを見て・・・私が辞めた後もすぐ、自宅に来てくれた本牧に住んでいる彼。工業高校に進学し、卒業するまでピアノに来ました。
そんなSくんも今は27歳。ピアノを卒業してからもちょくちょく連絡はくれました。最近になって、「ピアノをまた弾いています。今度聞いてください」という連絡があったので、セッティングしました。
いざ、ピアノの音が鳴るまで色々話をします。今だから言えること・・・例えば
「発表会、今だったら女の子の沢山の中にいられるのがいいな、って思うけどやってるときは苦痛でした」
・・・確かに、少ない男の子。こちらにしたら希少価値というかある意味「華」なんだけど、ご本人にしたら居場所がなかったのかも。
「ピアノ、来て弾くのは嫌いじゃ無かったけど家で練習は嫌いでした」
・・・それは多かれ少なかれみんなあるでしょう?それでも「行くだけでもいい」と送り出して下さったご家庭の存在があったことを昨日は彼に話しました。
「ピアノだけはさぼらなかった。プールとサッカーは行ったふりして遊んでた。それが親にばれて怒られた」
・・・お母さんからも聞いていました。ピアノだけは道草もせず行っていた〜と。
高校入試の時も休まず来たり、高校ではこんなことがあったね〜、など懐かしい話もたくさん。あんなに口数の少なかった彼とこんなに話すとは!
そしてメインのピアノは、久石譲さんの「 Summer」を暗譜で弾いてくれました。元々耳は良く、あまり楽譜は見なかった彼。どうやって弾いたら尋ねると、一応楽譜は見て少し振ってしまったけど(ドレミをね・・・)あとは何とか探して〜というもの。
「これでいいんですか?」
と、聞かれて27歳、社会人の君の楽しみ方としてはじゅうぶんだよ、と伝えました。
「いや〜20年くらい経ちましたけど今、ピアノが楽しいです。やっぱり小さいときにやってて良かった。今、本(理論書らしい)とか読んで、曲を作っているんですよ」
と言うではありませんか!その曲も聞かせてもらい、質問されればある程度は応えました。しかし、まさかこんな展開とは!
小さいとき、お母さんに言われてはじめたピアノかもしれない。少ない男の子の存在で肩身の狭かった時もあったかもしれない。でも、何となく学生の間は続けたことが今は趣味となり気分転換としてピアノと向き合っているSくん。ちっちゃな後輩のために来年、発表会では自作曲で出演してくれることになりました。
20年経ってもいいんです。本当に楽しめるピアノに到達したんなら。昨日、本当に嬉しかったです。
今の私は、彼や先日来た生徒さんによって学ばせてもらったことの上にあります。そしてそれを、今の小さな生徒さんのレッスンに少し還元できているように感じます。
時代も変わり、お母さん方の年齢をいつしか自分が上になり、偉そうなことを言うときもあるかもしれません。でも、みんなが20年後もピアノを楽しんでくれていたら、どんなに幸せかな〜とひしひしと。そんな思いもあり、昨夜は連絡させて頂きましたが、保護者懇親会を企画しました。事前の準備や相談には数名のお母様にのっていただき、動き出したところです。こんな昔の生徒さんの話もしていきたいと思います。よろしくお願いします。