2017.07.27
口を酸っぱくして、話していること。
耳にタコができるくらい、しつこく伝えていること。
これらは、一朝一夕では無理なんです。
でも、言わないと気付かない、気付けないんです。
どのタイミングかは、個人差です。
ピアノ以外の経験から、ふと気づくこともあります。
お友達の演奏を聴いて、変わることもあります。
私自身、大学の時の先生に最初は嘆かれてばかりで、何がダメなのかわからないでレッスンに通い続けました。それが、ピアノが変わったことで(アップライトからグランド)で、先生と阿吽の呼吸のレッスンになりました。
でも、これも一方でピアノがアップライトでもそのレッスンが出来ていた友人もいましたから、別にピアノだけの要因ではありません。私の場合は、楽器が変わってから聴ける耳が、養われた、ただそれだけです。
練習の仕方や記録は目に見えるもので、生徒さんもわかりやすいですが、音色は目に見えません。ここを私はしつこく伝えます。
「今の音、怖いよ」
「なんか、怒ってる?」
「お話、しているみたいに〜〜」
こんな風にスタートして、徐々に
「フレーズの最後だよ〜」
と、音楽用語を使い、最終的には
「音色は大丈夫?」
に、至ります。
もっと行くと私の、
「ん?」
的な相槌に気づくようにもなりますが、ここまでは本当に、長い道のり。
でも、小さい時からの積み重ねでこの道のりも以前より短縮している気がします。以前はある程度のテキストになったら、と思っていましたが今は最初のプレから。難しい言葉を使わなければ、音色について小さい子にも通じます。
綺麗か、うるさいか
優しいか、怖いか
こんな感じなら。
そうして、演奏が変わる時、気づいてくれて自然に出来ている時私は心の中でガッツポーズをして、誉めまくります。音は、一瞬。出した本人も無意識の時もあるし。
演奏が変わる時、通じた時、この上ない幸せを感じる私です。