2012.11.06
読書の秋です。秋の夜長、前から気になっていた安田寛さんの「バイエルの謎」という本を読んでみました。
バイエルといえば昔から、日本では初心者の定番のピアノ教則本です。 日本のピアノの文化といっても良いくらい誰でも知っているピアノ入門書ですが、著者はこのドイツの本を、いつ誰が、なぜ日本に持ち込んだのかという疑問から、バイエルという人物を探求していく旅のなかで真実をつかんでいくまでのサスペンスともいえるドキュメンタリーな内容です。
実は以外にもバイエルさんという人は本場のドイツでは知られていなかったことに驚きました。架空の人物なのか、本当に実在していたのかとまで疑われるような、何も記録が無いところから、著者が長年の探求の旅で得たものは・・・サスペンスとも言っていいほどです。
私もピアノを始めた最初の教本はカワイ出版のバイエルでした。合い間に時々、題名の付いた併用曲が載っていてそれを弾くのが楽しみだったことを思い出します。
現在、お子さんのレッスンでは、入門では使わない場合が多くなってきました。こちらの教室でも5~6年前ごろまでは、バイエル教本が主流でしたが、今は、大人の初歩の生徒さんに抜粋した何曲かを、基礎を身につける目的で、練習していただいています。右手のメロディが綺麗でお好きと、いう方が多く、1曲ずつ仕上がることで達成感を感じていただいているようです。
ご興味のある方はこちらの本も読んでみたらいかがでしょうか。