2019.12.09
コンサートに出演予定の生徒さんたちの選曲を進めています。
コンサートではその生徒さんにとって身につけてほしい要素があって、しかもピアノの楽しさを感じられる曲を選びたいと思っています。
生徒さん自身にもたくさんの曲を知って、演奏してみたいと思う魅力的な曲に出会って欲しいので、自分でも考えてみるように伝えます。
希望の曲があるときは、少し頑張って手が届きそうならできるだけ選ぶようにしています。もし今はまだ取り組むには早いと感じたときは、エチュードなどを目安にしてこれくらいになったらねなどと目安を伝えます。
今回モーツァルトの曲を1人の生徒さんに勧めました。音はシンプルですがそれだけに本当に音楽的に演奏するのは簡単ではありません。
はじめてレッスンした時、弾いていくにしたがって食い入るように楽譜を見ていました。細かなアーティキュレーションにまだ気づいていないところがあったのです。
アーティキュレーションを表現するには、指さばきも重要で一本一本の指に脳から指令を出しそれに応える指作りが必要です。
それに加えてピアノだけを想定していたのではなく弦楽合奏やオーケストラをイメージして作曲されたことを知ることも表現への手がかりになります。
ヴァイオリンやチェロなどの弦楽器や管楽器の音色をピアノに活かしたり、ボーイングなどの奏法からヒントを得たりとピアノの世界を広げる機会にもなります。
古典派の演奏では決まった形式の中で表情に変化をつけることが大切です。アーティキュレーションは重要な役割を果たしています。
2回目のレッスンでは、アーティキュレーションを意識して練習してきたのがわかる演奏になってきました。
音符が楽譜から飛び出してくるような楽しい音楽に聴こえてくるといいですね!