2018.10.04
いつも楽しげに歌いながら弾いてくれるSちゃん。
その明るくて快活な性質を存分に伸ばしたいと思う毎回のレッスンです。
そんなSちゃんが、少し涙を浮かべたレッスン。少し途中で音を忘れてしまって、思うように弾けなかった回でした。
初めての本番が近くなったレッスンだったからか、緊張感も出てきたのでしょうか。
でも、くじけずに最後まで弾けるSちゃん。
言い訳もしない、一番前に戻ってからでないと弾かない!という幼い子も多い中、柔軟な心で途中からでも弾き始められる強さがあります。
お母さんの温かく見守る姿も、とても素敵でした。私も我が子が幼い頃ならドキドキする場面。それでも「本番で緊張するということ、一人で乗り越えるという経験て、なかなかできないし、いいことですよね」と、穏やかな笑顔で話されていたことが、私にとっても とても心温まる時間でした。
年長さんのSちゃんには、本番にはお母さんから預かったメッセージを舞台にあがったときに読み上げることになります。
そのメッセージの中の最後は
「だいじょうぶ」と。
そう、大丈夫。
Sちゃんたち生徒のみんなにも伝えたい。
大丈夫。
練習してきた時間と自分を信じよう。
この経験は苦しむためではなく、これから生きていく中で、宝物になるとてもステキな時間になる、するのです。
本番前には色んな想いが本人にも保護者様にも浮かびます。
関わるこどもピアノの生徒、大人ピアノの生徒、保護者さまの生きる物語のささやかな1ページを大切にするため、日々のレッスンを積み重ねたいと思いました。