2019.09.29
本番が近付いて、
特に中高生たちは暗譜が心配。
曲のレベルも上がるし長いし
ムリもありません。
____本番のとき、
細かいミスは気にしないようにね。
曲の流れを止めない、これを優先すること。わかった?
みんな、うんうんとうなずきます。
____でもね。練習の時はノーミスめざすように。
でないと、どんどん崩れちゃうからね。
暗譜の怖さは経験しないとわからない、かもしれません。
私は幸いにも、大事なステージで暗譜を忘れたことはないけれど、
友人たちの「暗譜忘れたらどうしよう・・・」と言うのが、あちこちから聞こえたものでした。
暗譜というのは、音感と深く関連していますね。
では、
その音感はどうやったらつくのかというと、
ピアノのレッスンを始めるのが早いほうが断然いいとされています。
音感は目に見えないし感覚的なものだけど、
暗譜のポイントはここに在ると言っても過言じゃないほど。
ソルフェージュも音感教育には大事ですね。
私はレッスンのときに、
あらためてソルフェージュをやるわけではないけれど、
ソルフェージュ力がつくように指導に取り入れています。
だから生徒さんたちはソルフェージュを習っている意識はないでしょうが、
実はその基本をやっているんですよ。
聴音は音楽大学受験では必須で、私はいつもこれが怖いなと思ったものでした。
だって、予習も準備もしにくいんですよ。
試験の時にピアノの音を聴いてそれを楽譜に記譜していくので、
聞き取れなかったらアウト。
脳力別のクラスに分けられ、一番いいとされるクラスにいましたが、
それでも怖いなーと思ったものでした。
さて、練習の時はしっかりとこだわって、
本番では細かいことを気にせずのびのびと。
これを忘れずにね♬
暗譜は年齢が上がるにつれて危なくなってきます。
脳科学的にもそれは周知の事実。
時々生徒に言うのですが、
私は世界的ピアニストがリサイタルで暗譜を忘れたのを、本当に何度も見ています。
ショパンコンクールで優勝したあの方も、超一流大学教授の先生も、
誰でも知っている有名ピアニストも、もう何人も暗譜の度忘れはあるのです。
私はその怖さを知っているので、そういう時あるよね、仕方ないよねと思います。
先日はコンチェルトで暗譜を忘れたようで、これは本当にヒヤヒヤしました。
ソロじゃないのだからどうするんだろうと咄嗟に緊張が高まったけれど、
さすがはプロのオーケストラ、なんら変わりなく合わせてくれてほっとしました。
同行していた妹は全く気付かなかったと言ってましたので、
普通の方々は気づかずに済んだのかもですが、
さぞ恐ろしかっただろうとピアニストに同情しました。
ソリストの大変さを知っているだけに、観客の立場でもハラハラしちゃうんですよね。
ということで、
誰もが暗譜を忘れる可能性がある。
なので、練習は手を抜かず、本番ではおおらかに乗り切るのを目指してね♪