2019.08.29
二学期が始まり、
不登校やいじめなどの話題が出てくる時期ですね。
レッスン室に来たら、
よほど余裕がない時以外(本番が近くてやることが山積みなど)
学校はまあまあ?とか、外は雨降ってない?とか、
何かしら話しかけます。
生徒たちの様子を見るのもあるし、コミュニケーションのためもあるし、
喋ることで集中しやすくなるというか、意識が集約されるのもあるし。
心理の本だったか、
成長過程の子どもたちには、
親以外の“信頼できるおとな”が一人でもいるといいと。
親には話しにくいことも話せる、親は厳密には“社会”ではなく、
第三者とのつながりは社会性になり、客観的に話をしやすく聞きやすい。
信頼できるかどうか、は、
一貫性があり気分屋ではなく、他の人と比較しない存在であること。
そういう人に軌道修正してもらうことで、少しずつ“自分”という軸ができていく。
___これを読んだとき、
今まで漠然と私が感じていたことが明確になった気がしましたね。
あらためて話をしなくても、そういう人が近くにいるということが、
子どもの精神的安定や砦になる。
今の時代ならカウンセラーがその役割を担うことも多いでしょう。
以前から私は、
学校の先生や親にはなんとなく話しにくいけど、レッスン室で先生と二人だけのときに、
ちょっとしたおしゃべりで気が落ち着いたりなごんだりできたらいいなと思っています。
“ピアノ”じゃなくても、話したいことがあったら遠慮なく話しかけてね。
先生は何でも聞くから一人で悩まないでね。
ある中学生、来るなり「部活、やめようかと思うんです」
思いつめたような表情なので、何かあったの?と。
そこで色々話を聞き、それならやめてもいいんじゃない?と言ったら、
ほっとしたようなゆるんだ顔になり、それまでのしんどさを話しはじめました。
自分の考えがまちがってない裏付けを得たことで、彼女は自信と安定を感じたのですね。
私が何かしたわけではなく、話すことで気持ちが整理され、後押しをされて安心した。
こういう解決や決着の仕方はまさにカウンセリング効果。
レッスン室の、1対1だからこそできることでもあります。
ピアノが上手になりたい___そうなるために必要なことを教えるよ。
ちょっと困ってることがあるの___先生はあなたの味方だよ。安心して何でも話してね。