2022.04.20
前回は手の大きさについて、手が大きい人や手の小さい人それぞれが注意すべきポイントについてお話しさせていただきました。
今回は指遣いを考えることの大切さについてお話しさせていただこうと思います。
新しい曲の楽譜を開き弾き始めようとした時、どのように進めていかれるでしょうか。
大体の人はまず音符や曲の長さ、次にフォルテ、ピアノなどの強弱記号やクレッシェンド、スタッカート、テヌートなどの表現記号、アレグロやアンダンテなどの速度記号という順番で弾けるようにしていかれるのではないでしょうか。
いざ新しい曲を弾き始めると、弾けるようになるまでに色々と時間がかかってしまい、場合によっては強弱記号や表現記号を読み取り、楽譜通り弾くところまで手が回らないこともあるかもしれません。
こういう中でついつい見落としがちなのが、指遣いではないでしょうか。
でも、書かれている数字も含め、どのような指遣いで音符やフレーズを弾くのかということを考えるのはとても大切なことです。せっかく音が分かってメロディや曲の感じが分かってきても、勝手な指遣いで弾いているとなかなかスムーズに綺麗に、思うように弾くことが難しいと思います。
同じ曲でも出版社によって指遣いが違っていることがよくあるので、自分自身でどうするかを考えなければいけませんが、まずは楽譜に書かれている指遣い(数字)を音符と同じくしっかりと確かめながら弾いていくと、弾きづらいフレーズや音型も意外と楽に弾けるようになると思います。
音が跳んでいたり、速く弾かなければいけなかったり、和音が続いていて弾くのが難しく、練習が辛い場合、無理矢理弾こうとせず、まず指遣いをじっくりと考えてみることをお勧め致します。