2017.03.19
最近では趣味でピアノを習うおとなの方も増えてきました。
中には「昔習っていたピアノをもう一度やりたい」という方もいらっしゃいますが、小さい頃にピアノにあこがれていたけれど習うことができなかったという方や頭のボケ防止に良さそうだから習いたいという方など、まったく初心者の方も多くいらっしゃいます。
以前はおとなの方でも初心者には子ども用の教則本を使うしかありませんでしたが、最近ではおとな向けの教則本もとても多く出版されています。
そんな数多いおとな向けの教則本の中で、私は「シニア・ピアノ教本」(ドレミ楽譜出版社)を使っています。
私がこの本を選ぶ理由は、子ども用の教則本を選ぶのと同じで、やはり初めからト音記号とヘ音記号の大譜表を使って書かれていて、右手も左手も中央のドの音から左右へ順番に広げていくという進み方になっているからです。
子どもの教則本についてでも書きましたが、人間の手の動きは左右対称に動かすのがやり易いので、このように両手とも中央のドから順番に両側へ広げていくのは無理なく進めることができます。
もう一つ私が子の教則本を選ぶ理由は、音符に「ド・レ・ミ」などのフリガナ(?)が付いていないからです。
音符が読めない人(特におとな)は、音符にド・レ・ミ などと読み方を振りたくなってしまう人が多いです。また、このような読み方が初めから振られえているおとな向けの教則本も多くあります。
でもフリガナが振られていると、人はそのフリガナしか目に入らず、音符はいつまでたっても読めえるようにはなりません。
音符を読むのはなんだか難しそうな気がしますが、何度も何度も読んでいると、私たちが「あ」という文字を見て「あ」だと認識するのと同じように、ドの音符を見れば「ド」だと認識できるようになるのです。はじめのうちはついついフリガナを振りたくなってしまうと思いますが、音符を音符のままで読めるようになるととても楽に楽譜を読むことができます。
このように気に入って使っているこの本ですが、若い人には「シニア」という文字に抵抗があるかも…。それに載っている曲が今の若い人にはあまりなじみのない曲もあります。
そんな時は、副教材として今はやりの曲やその方が弾きたい曲を取り入れて、楽しく弾いていただけるように工夫しています。