2025.06.03
「ピクニックに行こう!」という曲に取り組んでいる女の子ちゃんのレッスンの様子をご紹介します
この曲にはちょっとした難所があります
それは──右手はスタッカート、左手はレガートという
左右でまったく違う弾き方を同時にする部分です
最初は、ついつい左手のレガートにつられてしまい
右手のスタッカートがふんわりとつながってしまう場面も
でも、少しずつこんなやりとりをしながら
音符と表現の関係を確認していきます
「この音符の上についている点は?」
「あ!スタッカートだ!」
「じゃあ、どうやって弾くの? 右手だけでやってみよう」
「♪~」
「そうそう、よくできてる!」
「じゃあ次は両手で」
「♪~」
「いいね、その調子!じゃあ最初から通してみようか」
「♪~」
「あれれ? 何か忘れてない?」
「あ…そうだ…スタッカート忘れた」
と言って
自身で楽譜に「スタッカート」と力強く書き込みました

私が「スタッカートはこうやって弾くんだよ」と実演して見せて
「はい、マネしてごらん」とやった方が
きっと手っ取り早くできるようになるでしょう
でも、それだけでは本当の意味で「できた!」とは言えないと
私は考えています
「この記号ってなんだろう?」
「どうやって弾けばいいのかな?」
「忘れないようにメモしておこう!」
そんな風に自分で考えて、自分の手で書いて、自分の力で工夫してみること
そのひと手間こそが
音楽を「自分のもの」にするための大切なステップです
小さな発見とチャレンジの積み重ねが
やがて大きな成長につながっていきます