2014.08.11
日頃、小学生の生徒さん達と 特に音楽部に所属している子と ピアノ以外の楽器についておしゃべりすることがよくあります。そんな時、なるべく自分の 楽器の音の好き・嫌いの偏見無く きちんと向き合いながら 自分の頭の中にある知識を話すよう、注意しています。今まで何度か聴いた「室内楽」、学生のころは オーケストラの様な迫力は無いし・・・と あまり好きではなかったのですが(眠くなってしまうんですもの…) ここ数年前から 弦楽器の響きの良さが「室内楽」の方がしっかり伝わるな、と思うようになってきました。今回、神奈川フィルのソロ・コンサートマスター・石田泰尚サマ率いる「石田組」の演奏を初めて聴いてきました。石田サマのカリスマ性と演奏は 3年ほど前に拝見(拝聴)し、友人と共にブッ飛びました!(ふ、雰囲気がぁ~‼) でも素晴らしい演奏で たくさんのファンの方々をお持ちで コンサートのチケットは軒並み完売というのも納得できます。横浜で行われた今回の「石田組with外山啓介」、昼の部は完売、私の行った夜の部も残席僅かということでした。前半のモーツァルトとボロディンの弦楽四重奏曲で ヴァイオリン2本・ヴィオラ・チェロ それぞれの弦の響きに心奪われました。以前眠くなっていたのは きっとその音色の美しさのせいだったのでしょう。オーケストラでは味わえない 一つ一つの楽器の音色を耳で拾いながら、これにピアニスト殿の音色が加わったらどうなるのかナ?と ワクワク!後半、まずブラームスの間奏曲op.117- 1をソロで。以前より美しい瞑想感漂う音色に うっとり… 続いて ブラームス・ピアノ五重奏曲へ短調op.34、すっごく熱い演奏でした。弦の響きに美しく寄り添いながら、そして弦の音を包み込むような音色も、弦の音に闘いを挑むような激しさも感じられ・・・普段のリサイタルとは別の、ピアニスト殿のノリの良さを その音色と、音楽に入り込んで本当に楽しそうに弾いていらっしゃるお姿に 感じ取る事が出来ました。個性溢れ、熱い演奏をされる石田サマの呼吸を見て ピッタリ合わせ、ソロでは味わえないおもしろさを全身で現していらしたように見えました。ピアニスト殿の、また一つ新しい音色を見つける事(聴き取る事)ができて ホントに嬉しい!! 熱く、深みと厚みのある音・・・残りのリサイタル・ツアーで きっと生かされてくることでしょう。
「室内楽」の良さを感じ始めていただけに、「若い頃は聴かず嫌いだったのかナ…」と 思いました。弦の響きの良さや 色んな楽器のこと、好き嫌いなく ちゃんと生徒さん達とお話できるように心がけましょう、と 帰り道 ステキな演奏の余韻にホンワカしながら 音大生時代に受けた「楽器研究」の授業を 懐かしく思い出していました。
台風11号のせいで 無事に行って帰ってこられるか、ビクビクものでした。後一日遅かったら ヤバかったです・・・。音楽の神様、お守り下さって ありがとうございました!!