2026.09.10
■ では「ブルグミュラー」は?
もう一人、ピアノ学習者にとっておなじみなのが、 ヨハン・フリードリヒ・フランツ・ブルグミュラー(1806-1874) です。
『25の練習曲』は、今でも子どもから大人まで幅広く親しまれています。
「アラベスク」 「牧歌」 「貴婦人の乗馬」 など、曲名を聞けば「ああ、弾いたことがある!」と思う方も多いでしょう。
ブルグミュラーの魅力は、単に指を動かすための練習曲ではなく、 音楽的に表現することを学べる曲が多い というところにもあります。
短い曲の中に、メロディー、伴奏、強弱、アーティキュレーション、フレーズなど、ピアノ演奏に必要な要素が詰め込まれています。
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■ 教材は「ただの練習曲」ではありません バイエルから始まり、ブルグミュラー、ツェルニーへ。
そして、その先にはベートーヴェンやショパン、リスト、シューマンなど、さまざまな作曲家の作品があります。
こうして見てみると、 「教材」と「クラシック音楽」は別々のものではない ということが分かります。
練習曲を一曲弾くときにも、 「この曲で何を身につけるのか?」 を考えてみると、練習の意味が変わってきます。
たとえばツェルニーなら、ただ「速く弾く」だけではありません。
指の独立、均一性、音の粒、フレーズ、手首や腕の使い方――。
その先にある本格的な作品を演奏するための「技術」を育てているのです。
そしてブルグミュラーなら、 「この曲はどんな場面なのだろう?」 「メロディーを歌わせるにはどうしたらいい?」 と考えることで、単なる指の練習から「音楽を表現する練習」へ変わっていきます。
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■ 何百年も前の「先生と弟子」が、今の私たちにつながっている
ピアノの面白さは、楽譜を開くだけでは見えないところにもあります。
ベートーヴェンからツェルニーへ。 ツェルニーからリストへ。
そして、さまざまな音楽家や教育者を通じて、ピアノ演奏の技術や考え方が次の世代へ受け継がれていきました。
私たちが今、教室で学んでいることも、その長い音楽の歴史の続きにあります。
だからこそ、ピアノの練習曲は、 「早く終わらせるための課題」ではなく、次の音楽へ進むための大切な一歩 なのです。
「バイエル、懐かしいな」 「ブルグミュラー、昔弾いた!」 「ツェルニーはちょっと苦手だった……」 そんな思い出のある方も、ぜひもう一度楽譜を開いてみてください。
子どもの頃には気づかなかった面白さが、今なら見つかるかもしれません。
そして大人になってからピアノを始めた方も、決して遅くありません。
一曲ずつ音楽を知り、少しずつ技術を身につけながら、自分の好きな曲へ近づいていく。 それもピアノを学ぶ大きな楽しみです。
ピアノの一音は、過去の音楽家から現在の私たちへ、そして次の世代へと受け渡されていく「音楽のバトン」なのかもしれません。
いろいろな作曲家の伝記が出版されていますが、以前バイエルの生涯が漫画として描かれている本を見つけて興味深くて購入したことがありました。
その中でバイエル教則本を出版したのは、ソナチネなどの作曲家として知られるディアベリだったことを知ることができました。
更にブルグミュラーは出版社を通してバイエルに会いに行った後にバイエル同様に後世まで残る素晴らしい数々の練習曲を作曲していることもこの漫画でわかり、人との出会いによって受ける影響の大きさを考えると、とても感慨深いものがあります♫
この漫画の中で、バイエルがツェルニー、リスト、ベートーヴェンとも出会う場面もあるので、機会があれば是非読んでみていただきたい一冊です♬