2026.03.17
いよいよコンクールシーズンが近づいてきました。
毎日、教室で生徒の皆さんと向き合う中で、私自身が深く心を打たれている、ある生徒さんの歩みについてお話しさせてください。
彼女は、現在、毎日欠かさずレッスンに通い、生活の何よりも優先して音楽に情熱を注いでいます。
毎回のレッスン履修表を丁寧に提出することはもちろん、楽曲のイメージを絵に描いてきたり、自分の想いを文章にまとめたりと、音を出す前の「心」の準備を怠りません。
ただ歌うだけでなく、曲の世界を深く理解しようとするそのひたむきな姿は、指導者である私にとっても大きな刺激となっています。
もちろん、音楽の道は決して平坦なものではありません。
「思うようにできない」「変化が感じられない」と壁にぶつかり、悩み、考える瞬間も多々あります。
しかし、彼女はそこで決して諦めることをしません。
「どうしたらもっと良くなるのか」を自ら考え抜き、レッスンを受けるだけではなく、自宅での予習・復習、そして前回からの「アップデート」を確実に行ってから次の一歩を踏み出します。
その真剣な思いが、彼女の歌声に確かな説得力を与えているのだと感じます。
音楽に完成や終わりはありません。
諦めず、目を背けず、不安と向き合い、彼女が頭や心、耳やご自分の全ての感覚で楽曲を完成させる道筋が今日、みえました。
彼女の努力や(継続する)才能は、これから大きな生きる力となっていくと思います。
この素晴らしい成長の傍らには、常にお母様やご家族の献身的なサポートがあります。
良い時も、課題が残る時も、決してお子様を一人にせず、同じ気持ちで寄り添い、共に歩んでいらっしゃるお姿。
その二人三脚の温かな絆があるからこそ、彼女は安心して自分自身の音楽と向き合えるのでしょう。
継続することの尊さ、そして困難に挑み続ける強さ。
コンクールという舞台を目指して積み重ねてきたこの濃密な時間は、結果を越えた一生の宝物になると確信しています。
そのひたむきな歌声が、本番で最高に輝くよう、私も精一杯の愛を持って応援し続けていきたいと思います。