2016.01.10
「王様のブランチ」で紹介された本「羊と鋼の森」、論評を聞いているうちに久しぶりに手にしたくなり取り寄せました。
まだ最初の50ページ程度を読んだにすぎませんが、テーマがピアノ調律の神髄に関わることなので読んでいて考えさせられることが多いです。
我が家にも2年前にSKⅢがやってきました。最初に納品されたピアノは問題が多く、調律の方にも度々来ていただいて、半年余りのあいだにかなり音色について言えば満足の行くものになっていました。
が、本社工場にドック入りしたにも関わらず一昨年の秋に大きな部品が破損してしまい製品交換となってからは、以前のように目立ったトラブルは無くなったものの、「ここをこのようにしたい...」という明確な要求が感じられなくなっていたのでした。
このようなタイミングでしたので、今回の「羊と鋼の森」はとても意義深い本に思えています。「羊」とはハンマーのフェルトを意味していて、古い楽器ほど良質の羊のフェルトを使用していたらしいです。
個人の家に置いてあるピアノを調律に行った際に、ピアノを弾く人との調律に関する要求についての描写がとても現実的で、様々な例えや作家の文章の引用など奥深く、読むのがとても楽しみです。「鋼」についてもこれから綴られるのでしょう...(!?)