2016.03.03
昨日のAちゃんの話の続きです。
Aちゃんはカワイの調律師の学校に行きます。
高校二年の夏、Aちゃんがたまたま休みの日に、ピアノの調律師の平田さんが来てくれて、初めて調律をやっている所をみて、驚いたそうです。
またその時、平田さんに、「もうこのままでは鍵盤がダメなので、鍵盤を持って行かれる修理させてくれますか?」という話になり、何日間かの入院から、戻ってきた時には、別物のタッチになり出てくる音も全く違ったのだそうで、
びっくりしたようです。
吹奏楽で音の奥深さは経験していたこともあり、調律の大切さなどにも興味を持ち、調律師になりたいと思うようになったようです。
私の生徒さんの中で調律師になりたいという子はいなかったので、それからは、ピアノセンターの調律師さんに色々な話を聴きました。
大変な仕事です。
頑張って仕事しても、解らない人が多いとか、カバンの中の器具は、本数多く、全部で15キロの重さになるとか、チカラ仕事だとか、
色々教えて頂きました。
とりあえず、夏には、浜松で体験をし、心をかため、
秋には、東京で試験を受けて、合格しました。
その後すぐにカワイから、ピアノのパーツの名前を相当の数を覚えてくるように言われ、覚えきったところで、(2月のトピックスで紹介しました)カワイの四大ピアノ展の調律師の方のお仕事を目にし、実際に、耳でも目の当りにしたので益々、興味がひろがったようでした。
そして私のピアノの調律師さんの仕事をみて、楽しかったようです。
そして最後の最後。
彼女からお手紙を頂きました。
それで、その時、初めての出会いの時は、握手をしたんだよ!と話すと、
彼女は、「最初の握手のことは覚えていないけど、じゃあ、最後も握手してもらえますか?」というので、私は「いいよ!」と手を出しました。
同年代の人より小さいAちゃんの手は、あの時より、厚く大きくなっていました。
でも、旅立つ人の前で泣かないというのが、私の信念でしたので、心の中では大泣きでしたが、頑張って笑顔で手を振り見送りました。
そして彼女が帰ってから、封筒開けると三枚の便箋に可愛らしい字で書いてありました。
「これからピアノを弾く裏側の人となり、ピアノに深く関わっていきます。とてもワクワクしています。大変なこともあると思いますが、自分の考える調律師になってまた、先生に逢いに行きます」
など、素敵な言葉いっぱいの手紙でした。
私も楽しみに待ちたいと思います。
彼女は明日からロンドンで二週間ホームスティをしながら、楽器店やコンサートなど見てくるそうです。
羨ましいほどの素敵な旅立ちです。